「涼宮ハルヒの動揺」谷川流 評価:2点|伝説的なライブ回の原作から長編に繋がる布石編までを収録したサブエピソード集【ライトノベル】

涼宮ハルヒの動揺

中短編集だった第5巻「涼宮ハルヒの暴走」に続く第6巻ですが、本作も中短編集となっております。

内容としても前作と同様、夏・秋・冬を中心とした作品が収録されており、長編でいえば「涼宮ハルヒの溜息」や「涼宮ハルヒの消失」の前後に起こった話となっております。

感想としては、見どころのある話とそうではない話の差が大きく、それらを平均して評価2点(平均かそれ以下の、凡庸な作品)をつけております。

なお、第1巻及び前作(第5巻)の感想はこちらです。

「涼宮ハルヒの憂鬱」谷川流 評価:4点|独特な語り口と突飛な設定から生まれるエンタメの中に文学的テーマ性を潜ませたゼロ年代オタク界隈の金字塔作品【ライトノベル】
2000年代に少しでも「オタク界隈」に触れていた人で、本作のタイトルを知らない人はいないでしょう。大ヒットしたアニメの効果もあり、シリーズ累計発行部数は2000万部超。これを既刊12巻で割ると1巻あたり約167万部ですから、その凄まじさが分かるというもの。均せば12巻連続でミリオンセラーなんて記録は、日本の文芸界において後にも先にも本作だけなのではないでしょうか。ライトノベルが隆盛を極め、エンタメ文芸の本流に立つのではという評価さえあった時期に出現した、まさに「ライトノベル」というジャンルを代表する作品の一つである本作。それでいて、「ライトノベル」といえば異世界ファンタジーか露骨なラブコメディが主流だった状況において、SF要素を加味したジュブナイル青春学園モノとして登場した異端作でもあります。しかも、ライトノベル的なエンタメ要素を備えながらも、世の中や人生に対する洞察という文学的な側面も持ち合わせている作品としても評価されたという、純文学としても一般エンタメ小説としてもライトノベルとしても異端でありながら、そのテーマの普遍性と深さによっ...
「涼宮ハルヒの暴走」谷川流 評価:2点|無限ループする夏休みに絶体絶命のゲーム対決、そして吹雪の洋館からの脱出劇、SOS団の日常を描いた中編集【ライトノベル】
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あらすじ

・ライブアライブ

ついにやって来た文化祭当日。

艱難辛苦の末になんとか撮影及び編集を終わらせたSOS団映画「朝比奈あさひなミクルの冒険 Episode00」の上映を尻目に、主人公であるキョンは自分なりの文化祭を楽しんでいた。

そんなキョンがふと訪れたのは講堂であり、そこでは数々のバンドが出演するライブが行われている。

騒々しいロックバンドが退場したのち、現れたガールズバンドの構成員にはなぜかSOS団の団長である涼宮すずみやハルヒと、その団員である長門ながと有希ゆきの姿があり......。

・朝比奈ミクルの冒険 Episode00

バニーガールスタイルで商店街の宣伝をする少女、朝比奈ミクル。

どこにでもいる(いないだろ)ような女の子に見える彼女であるが、実のところ、その正体は未来からやってきた未来人なのである。

なぜ、彼女はわざわざ未来からこの現代日本という時空間へとやってきたのか。

その理由は、悪の宇宙人である長門ユキから古泉こいずみイツキという少年を守るためなのだ。

未来にとって特別な意味を持つ存在である古泉イツキを生かし、来るべき世界を切り拓く。

その想いを現実にするため、朝比奈ミクルは今日も戦うのである!

・ヒトメボレLOVER

SOS団でのクリスマスパーティも終わり、次は大晦日に行われる冬合宿を待つのみという時間。

自室でだらだらと過ごしていたキョンのもとに、中学時代の同級生である中河なかがわから電話がかかってくる。

中河の語るところ、彼は長門有希に一目惚れしたものの、半年以上もその想いを胸の中にしまい続けていたのだという。

ついに決心がつき、長門有希に好意を伝えたいと意気込む中河だが......。

・猫はどこに行った?

吹雪の中で洋館に閉じ込められるという大事件に遭ったSOS団員たちだったが、暗号解読を行って扉を開け、なんとか脱出に成功した。

そんな幸先の悪いSOS団冬合宿であるものの、忘れてはいけないのが合宿の本題として用意されていた謎解きである。

夏合宿のときのようなドッキリとしてではなく、今回は架空の殺人事件だと分かったうえでの謎解きに挑戦することになったSOS団員たち。

果たして、犯人を当てることはできるのだろうか......。

・朝比奈みくるの憂鬱

「今度の日曜、ヒマですか? 一緒に行って欲しいところがあるの」

冬休みが明けてすぐのこと、SOS団唯一の上級生である朝比奈みくるからキョンはデートに誘われる。

ロリータグラマラスの魅力的な風貌と柔らかく優しくおっとりした性格を持つ先輩の誘いを断ることなどあろうはずもなく、キョンは軽やかな足取りで集合場所に向かう。

ところがもちろん、この美少女未来人がわざわざキョンを呼び出すのには当然ながら深い理由があって......。

感想

連作ではない5編が1冊に収められているという構成のため、エピソードごとに分けて感想を記していきます。

・ライブアライブ

アニメ版では伝説的なライブ回となった(一説によるとアニメで「音楽ライブシーン」が重視され始める発端になったのだとか)短編ですが、原作もなかなかいい味を出しています。

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