ノスタルジィ

スポンサーリンク
クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲

「クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲」原恵一 評価:2点|大人たちが選ぶのは無邪気な享楽か責任ある幸福か、子供向け映画の異色作【アニメ映画】

1992年に始まり、現在まで続く大人気アニメシリーズ「クレヨンしんちゃん」の劇場映画シリーズ第9作目にあたる作品です。放映当初はその下品な内容から猛烈な批判を浴びるも、絶大な子供人気を誇ったことからゴールデンタイムのアニメとして定着。その後、徐々に家族愛を中心としたハートフル寄りの作風が意識されるようになり、いまなお地上波で放送され続ける超長寿アニメの一つとなっております。そんな「クレヨンしんちゃん」シリーズは毎年アニメも放映しているのですが、中でも大きな人気を得ているのが本作。「クレしん」らしいギャグテイストな作風を基調としながらも、当時の大人世代をターゲットにした切なくノスタルジックなテーマで物語がつくられており、子供は爆笑し大人は泣いた作品として知られています。そんな本作をいまになって見返してみたのですが、印象的な場面は多いものの物語の作り込みが甘く、一本調子感が拭えない映画であるように思われました。基本的には子供に向けた作品でそこまで複雑な脚本にはできないだろうという批判は正論として受け取りますが、大人受けという意味で見ても、当時における題材の斬新さが良かったまでで、物語作品と...
虹色ほたる

「虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜」宇田鋼之介 評価:2点|AI搭載の転校生がもたらす波乱万丈の青春学園物語【アニメ映画】

川口雅幸さんの同名小説を映画化した作品。子供向けアニメシリーズの映画化以外ではアニメ映画がまだ珍しかった2012年の公開作品です。挑戦的な作画とテーマで挑んでいるからか、興行的には振るいませんでした。個人的にはそういった挑戦的な部分はかなり気に入ったのですが、いかんせん物語の進行や小道具の使い方が拙く感じました。特にラストシーンは全てをぶち壊すような酷い出来で、これさえなんとかすればもう少し良い評判を得られたのではと思います。あらすじ小学6年生のユウタはバスに乗り、山奥まで昆虫採集に出かける。そこで出会ったのは一人の老人。喉の渇きを訴える老人にスポーツドリンクを渡すと、彼は礼を言って去っていった。そして帰り道、突然の豪雨に襲われたユウタは途中で足を滑らせて崖から転落してしまう。転落のさなか、老人の声を聞いたユウタ。目覚めると、ユウタは無傷で高原に寝そべっていた。そこで出会ったのはさえ子という少女で、高原からは存在するはずのない村が見下ろせるのだった。後にユウタが気づくのは、その村が、現代ではダムに沈んでしまった、かつて存在した村だということ。ユウタはタイムスリップし、その村のそばに降り...
スポンサーリンク