数学

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数学ガール

【数学ガール】数学要素も恋愛要素も中途半端な失敗作 評価:1点【原作:結城浩 作画:日坂水柯】

数学をテーマにした小説「数学ガール」の漫画版。原作者はプログラミングの実用書で有名な結城浩さん、作画は後に「白衣のカノジョ」を手がけることになる日坂水柯さんとなっております。原作の購入も検討したのですが、「数学の面白さを伝える」がメインで文芸的な特徴が薄いのであれば漫画版でも同じだろうと考え、漫画版を購入いたしました。しかし、これが大失敗。(もしかすると原作もこうなのかもしれませんが)数学については理数系に詳しくない人間を楽しませようという意図が一切ないような説明しかされないうえ、恋愛を軸とした物語にも数学が深く関わるわけではなく、かといってラブストーリーは非常に陳腐。一般向け数学本としても漫画としても平凡の水準にさえ達していない作品でした。あらすじ高校生の「僕」は数学好きで、中学時代は放課後にひとりで数式を展開するほどだった。そんな「僕」にも、高校では数学仲間ができた。同学年のミルカさんと後輩のテトラちゃん。ミルカさんは「僕」よりも数学に長けており、いつも「僕」に問題を出す側。逆に、テトラちゃんは「僕」に数学を教わっている。「僕」はミルカさんと、あるいはテトラちゃんと、今日も放課後の...
小川洋子

【心温まる純文学】小説 「博士の愛した数式」 小川洋子 星3つ

1. 博士の愛した数式第1回本屋大賞を受賞したミリオンセラーです。数々の文学賞を受賞されている小川洋子さんの作品の中でも、間違いなく最も知名度が高い作品でしょう。温かさ、柔らかさの中に、人間の哀しみをほんの一滴だけ混ぜたような、決して明るい設定ではないながらも読者を素直にさせてくれるような、そんな佳作に仕上がっています。2. あらすじ「あけぼの家政婦紹介組合」で働く「私」は組合の紹介を受け、ある家庭に派遣されることになる。義弟の世話をして欲しい、依頼主の老婦人はそう言って、離れに住む老人のところで働くよう「私」に要請する。その老人こそ、数学の天才である「博士」であった。「博士」のところへ派遣されるのは「私」で九人目。多くの家政婦が続かなかったのには訳がある。それは、「博士」の記憶が80分しか維持されないから。記憶は80分しか維持されず、常に数学に熱をあげている。そんな変わり者の「博士」に最初は戸惑う「私」だったが、「私」の息子である「ルート」と「博士」との交流をきっかけに、「私」は博士の優しさと数学の魅力に気づいていく。ささやかだけれど、かけがえのない幸福に満ちた日常。しかし、博士が記...
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