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教養書 「戦争の世界史」その1 ウィリアム・H・マクニール 星3つ

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戦争の世界史
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国家主体の軍事技術開発が当たり前となった現代からすれば、やや不思議な感覚さえ覚えます。

しかしながら、この「指令経済」と自由市場の対比というのは軍事産業に関わらず今日的視点から見ると面白いところもありますよね。比較的自由な市場を維持することで発展してきた欧米諸国を「指令経済」の中国が猛追している状況は本記事で紹介した1000~1600年の状況とは真逆の流れにも見えます。

AIとビッグデータの登場により「指令経済」が本領を発揮できるという言説もありますが、どうなっていくのでしょうか。

また、日本経済という視点で見ても面白いかもしれません。

官庁が経済発展を主導してきたとも言われる戦後日本経済ですが、頭打ちが長く続く中、新しいモデルを見つけ出すことができるのでしょうか。

ここ三十年ほど、政府が打ち出す政策パッケージが産業の発展を劇的に促したといえるような例はありませんが、かっといって、「規制緩和」という掛け声で行われた諸々の政策の成果も目に見える形では現れてきていません。

「規制緩和」のおかげで勃興してきた新産業が見当たらない一方、ワーキングプアの増加などにより悪い形で格差が広がっているとも言われています。

私たちの社会経済のどこに「指令」が足りず、どこに「自由」が足りないのか、それを考えてみる必要があるのでしょう。

「その2」に続く

長くなってしまったので「その2」に続きます。

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