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【社会学】おすすめ社会学本ランキングベスト5【オールタイムベスト】

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社会学
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第2位 「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」熊代亨

いわゆる昭和の時代とは対照的に、極めて「清潔で健康で道徳的な秩序」に溢れた社会になった令和の現代社会。

ゴミも異臭も浮浪者もいない清潔な街並み、喫煙や暴飲暴食が嫌悪され、健康が美徳にまで昇華された価値観、あらゆる行為にハラスメントか否かのチェックが入り、暴力的行為が抑制されるようになった世界。

一見、素晴らしいように見えるこの世界ではありますが、こういった「秩序だった」世界から零れ落ちる人々の存在(その中には「子供」も含まれる)や、迷惑を極端に忌避することによって生じる繋がりの希薄化があまりにも簡単に見逃されているのではないか。

小奇麗かつ小器用に振舞わなければ「生き残れない/生きづらい」というこの社会に内在する「不自由さ」に着目し、精神科医の立場からその社会を淡々と描写しながら静かに警鐘を鳴らす著作となっております。

現代社会を取り巻く価値観や道徳が、言葉にしづらいけれど、どこか過激なまでに「良質」で「潔癖」なのではないか、それが人間社会の大切な何かを衰退させていたり、却って多くの人々を不幸の廉に追い込んだうえで見捨てているのではないか。

そんな疑問に対する答え(解決策としての答えではなく、状況説明の手法としての答え)になるかもしれない作品として非常に面白く読んでいくことができます。

見栄えはよくても、どこか空虚さを感じるような雰囲気。

そんな令和時代の幕開けに社会学の著作です。

・感想記事はこちら

「健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて」熊代亨 評価:4点|無菌ゆえに息苦しい社会に適応することの困難【社会学】
精神科医ブロガーである熊代亨氏による現代社会評論。非常に個性的で長いタイトルは、令和時代を覆う雰囲気への違和感を言語化するという本書の試みを見事に表現していると言えるだろう。令和時代の、清潔で健康で道徳的な秩序にすっかり慣れた私たちから見て、高度経済成長期の日本社会はおよそ我慢できるものではなかったはずである。本書の「はじめに」に記載されている文章であるが、高度経済成長期まで遡らずとも、最近の社会が妙に潔癖であると感じている人は少なくないと思う。街は異様なほど綺麗になり、痰を吐いたり立小便をしたりする人はいない。浮浪者のような恰好をした人物を見かけることもいよいよ稀になってきた。人々はどこまでも整然と歩き、公的な空間では異様なくらい静かであることに努めていて、喧嘩や体罰、ハラスメントのようなカジュアルな暴力は滅びつつある。どんな店に入っても店員の態度は概ね良好で、横柄な接客という概念も姿を消し始めた。かつてに比べ、あらゆるコミュニケーションが丁寧になっている。良い世の中になりつつある傾向じゃないか。そう思う人もいるだろう。というか、そう思わない人の存在を想像できない人だって少なくないだ...
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明日も物語に魅せられて

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