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【社会学】おすすめ社会学本ランキングベスト5【オールタイムベスト】

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社会学
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第4位 「ブルシット・ジョブ」デヴィッド・グレーバー

デヴィッド・グレーバー (著), 酒井 隆史 (翻訳), 芳賀 達彦 (翻訳), 森田 和樹 (翻訳)

無意味な書類仕事や会議、イントラシステムの欠陥に付随する謎の手作業、はたまた、そういった類の業務を監視する役割を追った管理職。

そんな業務が世の中には大量に存在している、ということは現代を生きる事務職員のコンセンサスなのではないでしょうか。

そんなブルシット・ジョブ(=クソどうでもいい仕事)がなぜ生まれるのかというのが本作のテーマです。

インタビューに基づいた世界各国におけるブルシット・ジョブが紹介されたのち、サービス業の中でも「情報労働」が増加しているという現代経済の傾向と、ブルシット・ジョブ・ワーカーが高給であり、エッセンシャル・ワーカーが低給である理由の分析、そして、ブルシット・ジョブ撲滅のための解決策が示されます。

私自身も事務職員ですので、インタビュー部分は深い共感をもって読めましたし、ブルシット・ジョブが持つ虚無感と欺瞞性がもたらす精神的苦痛を著者が強調していることにも納得感がありました。

また、著者のグレーバー教授が社会人類学者ということもあり、「雇用」についての著作でありながら、政治学や経済学的な枠組みとは少し違った観点で分析がされている点も面白かったです。

日々「ブルシット・ジョブ」に悩まされながらも、なぜ「ブルシット・ジョブ」が発生してしまうのだろうという客観的な疑問も持ち合わせている方々にはお薦めの書籍です。

・感想記事はこちら

「ブルシット・ジョブ」デヴィッド・クレーバー 評価:3点|無意味な仕事ばかりが増大していく背景を社会学的に分析 【社会学】
イェール大学准教授やロンドン大学教授を歴任した社会人類学者、デヴィッド・グレーバー氏の著書。社会人類学者としてはもちろん左派アナキストの活動家としても知られている人物であり、“Occupy Wall Street ”[ウォール街を占拠せよ](※)運動でも主導的な役割を果たしたことで一躍有名になりました。※リーマンショックの直後、金融機関の救済にのみ奔走し、若者の高い失業率等に対して有効な対策を打てなかったアメリカ政府に対する抗議運動。本書の他にも「負債論──貨幣と暴力の5000年」や「官僚制のユートピア──テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則」といった著作があり、刺激的な理論を通じてアカデミズムと現実社会を積極的に繋ごうとしていた学者でもあります。そんなグレーバー教授が2018年に著したのが、本作「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」。原題は“Bullshit Jobs”のみですが、邦題では「クソどうでもいい仕事の理論」という副題が付されています。さて、この「クソどうでもいい仕事」ですが、事務職の労働者であれば誰もがピンとくる一節なのではないでしょうか。あまりにも...
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明日も物語に魅せられて

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