男子フィギュアスケートを題材にしたオリジナルアニメ。
海外の有名スケーターにも注目されておりました。
いわゆるBL的な描写はやや食傷気味でしたが、ほとんど全編をスケートの場面に費やす構成は思い切ったもので、良い効果を発揮していると感じました。
あらすじ
主人公、勝生勇利(かつき ゆうり)はフィギュアスケートの特別強化選手。
しかし、シニア5年目のシーズン、初グランプリファイナルで大敗を喫してしまう。
失意のまま実家のある長谷津に戻る勇利。
大学を卒業したこの年、現役続行か否か悩んでいた。
そんなとき、ネットにアップロードされた勇利の動画を見て、勇利に興味を抱き始めた人間がいた。
その名はヴィクトル・ニキフォロフ。世界選手権5連覇を果たし、なおもフィギュアスケートの歴史を変え続けるロシアの選手。
ひょんなことからヴィクトルが勇利のコーチになることが決まり、勇利は進退を賭けたシーズンに挑む。
そして、このヴィクトルと勇利の出会いが、勇利の運命を大きく変えていくことになる。
感想
大筋のストーリーは勇利が日本の地方大会からグランプリファイナルまでを勝ち進んでいくだけで、大きな捻りがあったりするわけではありません。
心理描写もヴィクトルと勇利の師弟関係への着目に終始し、それも、勇利が落ち込む→ヴィクトルが励ますのワンパターンです。
ただ、このアニメで唯一素晴らしかった要素と言えるのが、冒頭にも述べたフィギュアスケートの演技シーンです。
25分中、およそ15分ほどは演技のシーンにあてる構成のなかで、これほど緻密に競技シーンを描かれれば見栄えがします。
アニメにおけるスポーツの競技シーンはおざなりになってしまいがちで、どちらかというと妙な必殺技や長々とした独白、あり得ないほど長い読み合いなどによって、スポーツが持つ迫真の、それでいて抑制的で耽美的な魅力が削がれてしまいがちです。
本アニメのような、スポーツとしての現実的な描写を用いながらストーリーを成り立たせるようなアニメが出てきたらなと思います。
次の世代のアニメに向けて期待できる傾向を持った作品でした。
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