第4位 「夜間飛行」サン・テグジュペリ
【「飛行機」の黎明期を生きたパイロットたち】
・あらすじ
まだ夜間飛行が非常に危険な任務であり、その規制さえ議論されていた時代。
ある夜、パタゴニアからブエノスアイレスに向かっていた郵便飛行機が嵐に突入してしまう。
真っ暗な視界、途切れがちな地上からの連絡。
嵐からの脱出を試みる操縦士ファビアン、飛行機の到着を待つ郵便飛行会社支配人のリヴィエール、そして、リヴィエールの部下ロビノー。
不安と緊張のなか、三者三様の長い夜が幕を開ける......。
・短評
まるで「プロジェクトX」を見ているような気分になる小説です。
危険を顧みず夜間飛行に繰り出すパイロットたちと、人類の未来のため断固とした姿勢で郵便飛行事業を営む経営者。
泣き言を漏らすことも不満をこぼすこともなく、美しい夜空のなかで自然との死闘を繰り広げる勇姿には思わず感動してしまいます。
また、第二次世界大戦にも従軍した現役パイロットの著作だけあって、航空機の操縦や航空機から見た景色の描写は精緻かつ圧巻。
「空を飛ぶ」ことに賭けた男たちの生き様を、冷徹と情熱の二色で彩った唯一無二の名作です。
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