スポンサーリンク

おすすめ政治評論雑記5選

スポンサーリンク
政治評論
スポンサーリンク
スポンサーリンク

リベラル政党は弱者のための政党ではない

低所得労働者にバラモン左翼政党以外の選択肢は存在するのか【政治雑記】
「21世紀の資本」で知られるトマ・ピケティ教授が左派政党支持者の属性変化について語っている。1950〜70年代にかけて、西側諸国における左派政党の票田は庶民階級だった。庶民階級とは所得・資産・学歴が低い層のことで、労働者階級と言い換えることもできる。しかし、80年代以降は様相が変わり、高学歴層が左派政党を支持するようになった。無料で見られる部分はここまでだが、この後の動きは政治に関心のある方ならばよく知っているだろう。80年代以降、各国の左派政党は金融自由化や国営・公営企業の民営化を推進するようになる。21世紀に入ると、左派政党の政策主眼はアイデンティティ・ポリティクスに移行していく。そこに再配分政策を掲げていた頃の面影はない。左派政党は社会民主主義政党からリベラル政党に変化した、と言えるだろう。そんな現代的左派政党を支持する高学歴者のことを、ピケティ教授はインドのカースト制度における上位階層になぞらえ「バラモン左翼」と呼んでいる。そして、こうした動きが顕著になるなかで、庶民階級は左派政党を支持しなくなっていく。庶民階級の票は困惑の中で彷徨い続けるものの、ちょうど4年前、トランプ大統領...

中選挙区制が諸悪の根源

【政治雑記】日本は残存する大選挙区制(中選挙区制)を全て廃止するべきである
1. 候補者調整の問題2021年7月5日に行われた東京都議会議員選挙は、定数127議席のうち、自民党33議席、都民ファーストの会31議席、公明党23議席、共産党19議席、立憲民主党15議席、その他6議席という結果に終わった。自民党と公明党の議席を合わせた56議席では過半数に届かず、議席の大幅減が予測されていた都民ファーストの会が45議席から14議席減の31議席と踏みとどまって第2党を確保し、立憲民主党が8議席から15議席、共産党が18議席から19議席と議席を増やしたため、自公連立政権の敗北、都民ファーストの健闘、国政野党連合の躍進だというのがマスメディアにおける報道の主たる論調のようである。(自民党は議席増、公明党は議席維持だったため、それほど手痛く敗北した印象は受けないが、本稿の主題ではないのでここでは議論しない)東京都議会議員選挙をはじめ、特に日本の地方議会選挙においてアカデミアの政治学(政治過程論)的に注目が大きいのは、タイトルにも挙げた通りその選挙制度であろう。殆どの選挙区が当選人数二人以上の大選挙区制(※)となっており、しかも、投票者は自分がもつ1票を一人の候補者に対してしか...

公共事業としてのIT投資

【政治雑記】COCOA失敗に感じるついに公共インフラ整備ができなくなった日本の惨状
厚生労働省がコロナ対策として製作した接触確認アプリCOCOA。しかし、肝心の接触通知機能に不具合があり、それが放置されてきたとして問題になっています。こういうニュースを見ると、日本は時代に応じた公共インフラ整備さえできなくなってしまったのだなと悲しくなります。昭和から平成前期にかけての「公共事業」といえば、道路敷設のような土木工事だったり、ハコモノづくりのような建設工事でした。こうした公共事業の功績については賛否ありますが、兎にも角にもモノ自体はできていたわけです。道路が陥没したり、橋梁が落下したり、ハコモノ施設が崩壊したり。そんな発展途上国のようなことは滅多に起きず、自動車が通らない道や橋であれ、利用者のいないハコモノであれ、とりあえずモノはしっかりしていたのです。特に土木関連のノウハウは世界でもかなり高いらしく、東日本大震災後の道路復旧速度なんかは技術の高さや管理体制の良さを示す例としてよく挙げられますよね。ただ、こういった土木・建築関係の技術を社会インフラ構築に使う機会は急激に縮小していくでしょう。消滅していくだけの地方に新しい道路やハコモノは必要なく、整備事業等も減少の一途。三...

日本なんてもういらない

不祥事と自民党支持の関係

【政治雑記】モリカケや河合夫妻の贈賄では内閣支持率が決定的に下がらなかった理由を考える
朝日新聞が森友学園問題を最初に報じたのは2017年の2月、同じく加計学園問題を報じたのは2017年の5月、週刊文春が河合夫妻の贈賄問題を最初に報じたのは2019年の10月です。下のグラフを見ていただくと分かる通り、モリカケ問題発覚直後には内閣支持率が下落しておりますが、2、3ヶ月もすれば元の水準に戻っています。また、河合夫妻の贈収賄では支持率がほとんど動くことはなく、内閣支持率が下がり始めるのはコロナウイルスに起因する緊急事態宣言が発令されるあたりからです。NHKのホームページより()筆者切抜モリカケ問題には様々な見方があるとは思いますが、自民党にやましいことが一つもなかったと考えている人は流石にいないでしょう。森友学園問題に関しては公文書改竄も為されていたようで、財務省の職員が自殺しているという事実もかなり衝撃的です。そして、河合夫妻の問題についても、程度の差こそあれ自民党が悪いことをしたんだろうという認識は多くの人々が共有するところだとは思います。それではなぜ、それなりの問題にも関わらず、内閣支持率は決定的に下がらないのでしょうか。その理由はおそらく、自民党なんだからこういう不祥事...

おすすめ政治学本ランキング

【政治学】おすすめ政治学本(政治過程論)ランキングベスト3【オールタイムベスト】
本ブログで紹介した政治学系の書籍から、政治過程論に纏わる書籍ベスト3を選んで掲載しています。政治過程論を本格的に学びたい人のための学術書が中心となっております。第3位 「二大政党制の崩壊と政権担当能力評価」山田真裕2009年の総選挙(旧民主党が政権交代を果たした)を中心に、なぜ政権交代が起き、その後、なぜ政権交代が起きる気配さえなくなったしまったのか。有権者に対するアンケート結果をもとに、その要因を統計的アプローチによって分析した学術書です。本書では特に、選挙ごとに投票先を変更した「スウィング・ボーター」に着目し、彼らこそが政権交代の鍵になったとして「スウィング・ボーター」の属性や政策選好、各政党への支持態度の変遷を提示しております。本書を読めば、当時民主党を支持した人々、政権交代の起爆剤となった有権者たちの実像を理解することができます。菅政権の支持率が下がる中で野党連合は政権交代へと意気込みを高くしている状況ですが、本書を読めば「政権交代」が起こりうる状況についての学術的な造詣を深めることができるでしょう。・感想記事はこちら第2位 「現代日本の政党政治」濱本真輔中選挙区制から小選挙区...

当ブログを訪問頂きありがとうございます

応援クリックお願いします!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
雑記特集社会問題
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
河瀬みどりをフォローする
スポンサーリンク
明日も物語に魅せられて

コメント