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【政治雑記】北海道にとって中国は味方で東京が敵である

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中国旗
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北海道では山林を中国資本が大規模に買収しているらしい。

山林のみならず、例えば観光産業やエネルギー産業(太陽光発電)においても中国資本による土地や建物への投資が増えており、北海道における中国資本の存在感は日増しに強くなっている。

当然、国粋主義的な人々にとって怒り心頭な事象に違いない。

強硬な論調で「国土防衛策」を論じたくなる気持ちも分からなくはない。

しかし、東京のような大都市で愛国者気取りの人々が気炎を上げている光景を、北海道民はどのように見ているのだろうか。

北海道はこれまで、さんざん東京に収奪されてきた、なによりも人間を収奪されてきた。

1965年から1970年にかけて、北海道は人口の5%を社会減で失っているし、1985年から1990年にかけても3%を失っている。

1970年には約7万人が、1987年には4万人近くが流出したのである。

(北海道人口ビジョン「http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/csr/jinkou/senryaku/vision.pdf」より)

近年は社会減が緩やかになっているものの、それでも転出超過は続いている。

2020年における北海道人口の社会減は2,331人。全人口が527万人だから、人口の0.04%が流出したことになる。

2019年は3,715人の社会減、2018年は2,890人の社会減。

北海道民が生み育て、公的にも私的にも時間とお金と愛情を注ぎ込んだ子どもたちだ。

(総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」より)

中央政府は地域振興を通じて東京が儲けたお金を北海道に還元している、という声もあるだろう。

確かに、北海道に鉄道や高速道路が走ったのは東京のおかげかもしれない。

けれども、いまや人口減少を理由にJR北海道は廃線を進めている。

高速道路が歯牙にかけられるのも時間の問題だろう。

それらを阻止しようと中央政府が動いているようには思われない。

少し古い話だけれど、2007年に財政破綻した夕張だって救済されなかった。

石炭が出なくなったらもう用済みとして見捨てられたのである。

それに比べて中国はどうだろうか。

中国企業は観光地に投資することで雇用を生み出してくれている。

中国人旅行者は観光地で消費することにより雇用を生み出してくれている。

目先のお金に釣られて土地を売り渡し続け、中国に占拠されてしまったらどうなるのだろうか。

北海省として共産党の一党独裁体制へと組み入れられるとしよう。

ちょっと耳障りが悪く聞こえるかもしれない。

けれども、日本の辺境で救いのない民主政に付き合っているのと比較して悪いものなのだろうか。

日本には表現の自由があるかもしれない。

しかし、何を表現したって東京は北海道のことを保護したりはしない。

中国人が大挙して押しかけてきて、住み着いてしまったらどうなるのか。

もしかしたら、いまよりも街が活気づくのではないだろうか。

中国語を勉強しなくてはならず、生活だって中国の文化に合わせなければならない。

それでも、若者が全くいないのと、中国人の若者ならいるのとではどちらが良いのだろうか。

人口増加や産業振興が見込めれば、東京に出ていった子供や孫だって帰ってきてくれるかもしれない。

それに、支配者が東京から中国に変わったって、変わらないものは変わらない。

いまでも東京と上海の両方に農産物を輸出しているし、東京と上海の両方から観光客を受け入れている。

1997年には2,200人しかいなかった訪日中国人来道者数は、2018年に708,900人を数えた。

(2018年の訪日外国人来道者数は3,115,000人、来道観光客数全体は8,362,000人。データは全て北海道庁経済部観光局観光振興課「北海道観光入込客数の推移(実人数/延べ人数/来道観光客数/訪日外国人来道者数)」より)

人口の収奪源として、あるいは国防の要地として。

東京にとって北海道は必要かもしれないが、北海道にとって東京は必要ないどころか邪魔なのである。

この「力関係」を無視して北海道に辛くあたるのであれば、もう北海道は愛想を尽かすに違いない。

アフリカで、東南アジアで、東欧で、南米で、中国はその勢力を拡大させ続けている。

ドイツやイギリスに人口を収奪され続けている東欧など北海道にそっくりである。

ハンガリーが首都に復旦大学のキャンパスを建て、モンテネグロが中国からの借款で高速道路を敷いたように、北海道が東京の意向を積極的に無視して中国を受け入れ始めるのも時間の問題だろう。

というか、受け入れはもう始まっていて、あとは加速度的に進行するだけである。

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