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「紅の豚」宮崎駿 評価:3点|退役軍人パイロットの孤独と勇気と恋愛を描く大人のエンターテイメント作品【スタジオジブリ】

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紅の豚
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押しも押されぬスタジオジブリの有名作品の一つ。

「飛ばねぇ豚はただの豚だ」の名台詞でもお馴染みですね。

その内容はまさに「大人の(男性の)ためのエンターテイメント作品」といったところ。

敏腕パイロットの誇り。

酒場を取り仕切る美女。

元気印の技術屋少女。

悪役はどこか憎めないハリウッドスター。

一瞬たりとも飽きさせない、ベタだけれどそこが良いと言える作品です。

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あらすじ

舞台はイタリア。

時代は二つの大戦の戦間期。

元イタリア空軍のパイロットであり、現在は豚の姿となっているポルコ・ロッソは空賊を相手に戦う賞金稼ぎとして生計を立てていた。

そんなある日、ポルコが打ち負かした空賊たちがドナルド・カーチスというアメリカ人パイロットを雇う。

ポルコにやられた借りを返すために雇われたカーチス。

彼は整備のためミラノに向かっていたポルコ機を追跡して撃墜してしまう。

飛空艇を失ったポルコは昔なじみの工房ピッコロ社を訪れる。

そこで出会ったのは、ピッコロの孫娘で17歳のフィオ・ピッコロ。

すったもんだの末、ポルコはフィオの設計した機体でカーチスとのリベンジマッチに挑むことになる。

男の誇りを賭けた戦い。果たして勝利するのはどちらなのか。

そして、飛空艇乗りたちのマドンナ、マダム・ジーナの心を掴むのは...... 。

感想

パイロットたちの男気や人情、そして誇りが全面に押し出され、エンタメ色たっぷりに描かれる物語と空戦は見ていて飽きません。

謎の美女ジーナや、若きメカニックであるフィオなどのキャラクターにも古き良き伝統的なヒロインの要素がそろっており、ベタながら穴のない作品です。

そんな要素の中で、ひときわ異彩を放っているのが、「ポルコが豚である」という設定。

激戦の中で戦友を失っていき、自分だけが生き残った。

戦争という非人道的な行いの中で、人間であることを捨てざるを得なかった。

そんな人々の苦悩を一心に背負ったような姿は、キリストが人類の罪を背負って死んだという話を思い出させます。

「豚」の解釈をいまさらほじくりかえそうとは思いませんが、その設定により主人公を覆面化して視聴者を感情移入させやすくしたうえで物語にちょっとした深みを生み出すのは素晴らしい技法だと言えるでしょう。

一度は見ておいた方が良い作品だと思います。

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