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あまりにもつまらない日本社会にまつわるデータと所感

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つまらない
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日本の多数派18歳は、世界各国の18歳と違って、自分を大人だと思っていないし、責任がある社会の一員だとも思っていないし、自分で国や社会を変えられるとも思っていないし、自分の国に自分が解決したい社会課題があるとも思っていないし、社会課題について家族や友人と積極的に議論をしていないようです。

自国の将来についてもかなり悲観的な想いを抱いているようですが、さもありなん、自分自身を含め周囲の若者が誰も自国を良くしたいと思っていないのですから、論理的帰結として当然、自国の将来が危ういということになりますよね。

「将来の夢を持っている」だけが過半数を超えていることも、超えていないよりはマシですが、他の回答における「はい」率の低さと合わせて考えると悪い意味で象徴的な結果の一つなのかなと思います。

社会を変革して良くしていきたい意思はないけれど、自分の夢だけはそこそこある、つまり、自分だけは何とか救われたいという意識がそこにあるわけです。

(そんな「将来の夢を持っている」 さえ他国よりも「はい」率が低いのですが......)

自国の将来についての回答も、「良くなる」率がワースト1位であることや、「悪くなる」率がベスト1位であることよりも、「どうなるか分からない」率がベスト1位であることが気にかかります。

これって、何も考えていない18歳が滅茶苦茶多いってことですよね。

「良くなる」なら希望を持って何かに取り組んだり、前向きに生きていけるでしょうし、「悪くなる」でもその自覚をもって何か対策を(自分が救われるためだけの対策かもしれませんが)本人なりに行っていくのでしょう。

しかし、 「どうなるか分からない」 と回答せざるを得ないくらいに何も考えていない人からは、あらゆる意味での「行動」が生まれてこないのではないでしょうか。

そして、小中学校は概ね楽しんでいるけれども、結局、大人になったときに社会へ貢献したいかという話になると極めてその意欲が低く、社会の行く末にも絶望しているということは何を意味しているのか。

つまり、学校に行くことが楽しいと思っている生徒たちですら、その「楽しい」は日々の享楽的な楽しさを意味しているだけであって、将来に向けた意欲的な取り組みのプロセスにいま自分は在るのだという意味での充実や、国家や社会の将来見通しが明るくなっていく中でこれからもずっと楽しく人生を生きていけるという希望に基づいた「楽しさ」を味わっているわけではないということです。

それって本質的には、とても「つまらない」ことですよね。

テストの前でもついついゲームに手が伸びてしまって、ゲーム自体はまずまず楽しいのだけれども、心の底ではテストのことを気にしているから100%では楽しめていない状態に近いか、あるいは、テストという未来の事象に対する意識を捨て去った自暴自棄的なのめり込みであって、長期的に感じられるトータルの楽しみを減らしてしまう営為のようなものだと思います。

こんな心構えの18歳がほとんど社会へと放出されるのですから、熱意の低い社員が多かったり、労働生産性が低いのも納得というもの。

「責任ある大人として物事に取り組みたい」「社会を変えたい」「問題を解決したい」

そんな気持ちなしに、しかも今日より明日の方が暮らし向きが悪くなるという感情の中で仕事をするわけですから、今日の仕事が楽しみなわけないですよね。

そんなわけで、つまらなくて熱意のない日本社会のいまと未来のデータを見てきたわけですが、全体的な所感として、この「つまらなさ」こそが日本の社会経済における最大のボトルネックな気がしてなりません。

巷ではIT化やDX推進、働き方改革による生産性向上のお題目が唱えられたり、政策的にも拡張的な財政政策によって経済成長を促す声が高まっているようですが、それは枠組みを整えているだけであって、経済成長や社会改善に向かうための最も重要な前提についての議論を欠いていると思います。

その前提とは、働く人が夢中になって仕事に取り組んでいること、意欲を持って何かを解決しようとしていることです。

とはいえ、熱意のないやつはクズだ、なんてブラック企業の経営者みたいなことを私は本稿で言いたいわけではありません、私が思っていることはその逆で、大人も子供も含めた、ほとんどの人間をこのつまらなさの牢獄に追いやる社会構造をなんとかできないかということなのです。

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