第1位 「福祉資本主義の三つの世界」エスピン=アンデルセン
先進国(=福祉国家)の政治体制を「脱商品化」と「階層化」の二つの視点から3分類した政治学の古典。
社会保障や社会福祉の在り方から先進国を「保守主義」「自由主義」「社会(民主)主義」に分類し、それぞれの体制の特徴やそこに至るまでにどのような歴史的分岐があったかということが述べられます。
アングロサクソン諸国、大陸欧州諸国、そして北欧諸国でなんとなく政治経済システムに違いがある、ということを感じておられる方々は多いと思われますが、その違いが緻密なデータと画期的な分類方法で表現されており、当時の学術界に衝撃をもたらしたことも納得の一冊です。
福祉国家論や国家ごとの「レジーム」の違いに興味があるならば必読の学術書だといえるでしょう。
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