本ブログで紹介した政治学系の書籍から、政治過程論以外に纏わる書籍ベスト4を選んで掲載しています。
政治過程論系のおすすめ本はこちらをご参照ください。
第4位 「市民政府論」ジョン・ロック
日本国憲法が基本的人権の擁護を柱としていること、政府が存在し様々な活動を通じて国民生活を支えていること。
これらは中学校の社会の教科書に載っている内容ではありますが、このような言説の中では基本的人権の存在や政府の存在が自明になっており、なぜ、基本的人権は存在する(べきな)のか、なぜ(民主的な)政府が存在する(べきな)のかといったことはなかなか語られません。
こういった発想は優等生的ではないのかもしれませんが、なぜ基本的人権や民主的な政府の存在が自明に良いとされているのか、疑問に思ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本書「市民政府論」はそんな疑問に答える著作の一つとなっております。
基本的人権や民主的な政府が当たり前ではなかった時代、その存在を論理的に正当化しようとした人々がおりまして、その代表格の一人が本書の著者であるジョン・ロックです。
なお、「市民政府論」はロックの著作である「統治二論」のうち後編にあたります。
現在は岩波文庫から前後編が収録された新訳が出版されておりますので、そちらを手に取るのがいいかもしれません。
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