基礎学力や基本的な規律を教える要素と、自由な勉強と発想で自らの個性や能力を伸ばして職業人として活躍できるようにするという要素。
その二要素のバランス取りが難しくなっている昨今において、後者の要素を探求するのに本作は参考になるのではないでしょうか。
珍しく社会派風に読書感想を締めてしまいましたが、本作が物語として面白いかというのは上述した視点とは別です。
「トモエ学園」という個性的な学校の存在を知るため、あるいは黒柳徹子さんの経歴を知るためには良い本だと思いますが、それぞれのエピソードに小説的な面白さが充実しているかといえば、幾つか面白いエピソードはありますが、平均的にはそうでもありません。
ちょっと変わった子供のちょっと変わった少女時代が描かれているだけであり、物語作品としては評価2点(平凡な作品)に留まるでしょう。
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