小説 「雪国」 川端康成 星2つ

雪国
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1. 雪国

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」

非常に有名な一文から始まる、川端康成の長編代表作です。

繊細で心震える省略美、たおやかな視点と形容。それらの評価が高いのは分かりますが、ストーリーが微妙ということもあり読後の感動はそこまで強くありませんでした。

2. あらすじ

親の遺産で無為徒食の生活を送る男、島村。彼は冬になると雪国(新潟)に向かい、芸者である駒子と過ごす。その冬、島村は雪国へ向かう列車の中で、一人の病人に付き添う女、葉子と出会う。

病人の名前は行男。彼は駒子の踊りの師匠の息子だった。その後、島村は按摩から行男が駒子の許嫁だったと聞くのだが......。

3. 感想

幻想的でさらさらと流れ込んでくるようで、それでいて北国の生活感に溢れた描写には感動させられます。間の取り方、文章に表すものと表さないもの、場面の飛ばし方、全てがこれ以上ないというくらい素晴らしいものです。

しかし、物語はひたすらおざなりです。普通の人間の人生や心情に訴えかけるものはないといってよいでしょう。「雪国」に感動して、何かが変わったという人はいないのではないでしょうか。どちらかというと良質なクラシックや絵画に近い文学です。

そちらに興味がある人には向いている作品でしょう。

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