漫画

LOVE理論

【ラブコメで学ぶモテ理論】漫画「LOVE理論」水野敬也・佐藤まさき 評価:3点【恋愛指南漫画】

「夢をかなえるゾウ」などで有名な作家、水野敬也さんが記した恋愛指南本「LOVE理論」の漫画版です。 非モテの大学生、屋良畑寛二を恋愛体育教師「愛也」が指導し、モテる男子へと導くという物語。 各章で「〜理論」と称した水野流モテ理論が一つずつ紹介され、その実行を通じて屋良畑はモテる男子の話法や行動を身に着けていきます。 全体的な感想としては、そこそこ面白かったといったところ。 紹介される理論は納得できるものから首をかしげるものまでありますが、それを忠実かつコミカルにこなしていく漫画のテンポが良く、飽きずに読むことができます。 また、どこか「いちご100%」を思わせるような絵柄でパンチラも多用されるため、往年のラブコメ読みにとってもニヤニヤできる漫画になっています。 あらすじ 主人公、屋良畑寛二(やらはた かんじ)は20歳の大学生。 彼女いない歴=年齢の童貞であり、バイト先の可愛い同僚、吉野咲(よしの さき)にも禄に話しかけられないくらい女性が苦手な性格。 そんな寛二のもとに現れたのは「愛也」と名乗る謎の幽霊。 彼は寛二...
砂時計

【00年代の恋愛漫画】漫画「砂時計」芦原妃名子 評価:2点【少女漫画】

2003年から2005年まで小学館の漫画雑誌「ベツコミ」で連載されていた少女漫画。 全十巻ながら発行部数は累計700万部を突破しており、2007年にはドラマ化、2008年には映画化されるなど、大ヒットした作品です。 とはいえ、個人的には凡庸な作品だったという印象。 序盤こそドキドキする恋愛展開が続きますが、その後は特筆すべき場面もなく、淡々と普通の少女漫画が続いていきました。 あらすじ 主人公は12歳の植草杏(うえくさ あん)。 両親の離婚をきっかけに、東京から島根へと引っ越してきた。 田舎の雰囲気に不安と緊張を感じていたちょうどそのとき、杏は同い年の北村大悟(きたむら だいご)と出会い、打ち解けていく。 地元の名家である月島家の子息と令嬢、月島藤(つきしま ふじ) と椎香(しいか)兄妹とも知り合い、杏はこの町に馴染んでいくのだった。 そんな折、杏のもとに凶報が届く。 杏の母、美和子(みわこ)が自殺を図ったのだ。 あまりの衝撃に、美和子に買ってもらった砂時計を遺影に投げつける杏。 そんな杏に対して、大悟...
僕は愛を証明しようと思う

【恋愛工学でモテる】漫画「ぼくは愛を証明しようと思う」藤沢数希・井雲くす 評価:2点【ハウツー漫画】

外資系銀行出身で現在は作家として活躍する藤沢数希さん。 そんな藤沢さんは「恋愛工学」と題した恋愛術も発信しており、その技術を纏めた著作として小説「ぼくは愛を証明しようと思う(幻冬舎刊)」があります。 本作はその漫画版であり、藤沢さんが提唱する「恋愛工学」理論が物語に絡めて紹介されていくという作品になっております。 先日紹介した漫画「ピックアップ」が「成長物語」を描くための道具として恋愛技術を用いていたのに対し、本作は「恋愛工学」という恋愛技術を紹介することが漫画の目的であり、そのための道具としてストーリー形式が用いられている点が対照的です。 そんな本作ですが、まさに「恋愛工学入門」という位置づけに相応しい漫画であると思います。 一般的な発想ではまず思いつかない「恋愛工学」の理論と技術が次々と紹介され、主人公による実践を通してその具体的な方法と成功までの道筋が描かれていきます。 聞き慣れない用語が心理学的な補足を伴って上手く説明されており、そんなに都合よく「モテ」を解決してしまえるのか、と疑問に思うこともなくはないのですが、それなりに理解...
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ピックアップ

【ナンパ・男磨き・友情】漫画「ピックアップ」真鍋昌平・福田博一 評価:3点【青年漫画】

「ナンパ」を題材とした全2巻の短編漫画。 「闇金ウシジマくん」の作者として有名な真鍋昌平さんが原作を務めております。 とはいえ、チャラいナンパ師がコリドー街や江ノ島で女性を「ピックアップ」してはセックスする様子を描いた漫画、というわけではありません。 主人公はいかにも「陰キャ」な新卒社会人であり、そのバディとなるのがデキる先輩という構図。 この先輩が主催する「魁ナンパ塾」に主人公が入塾し、様々なナンパ術を学びながら社会を生きる「漢」としての技量を高め、仕事でも成功していくというサクセスストーリーです。 へたれ主人公が「師」の導きで成長し、強さを身に着けながら自立して一人前になっていく。 そんな少年漫画を彷彿とさせる大枠ながら、自由恋愛と「男女平等」が隅々にまで行き渡った現代社会の闇を何でもないことのように描くことで却って生々しく表現しているという面白い作品。 都市部で生きる若手社会人なら共感できること請け合いでしょう。 あらすじ 主人公の南波春海(みなみ はるうみ)は都内の出版社に勤める新卒社会人。 配属希望はマンガ...
ハチミツとクローバー

【ハチミツとクローバー】甘くて切ない「夢」と「片想い」の青春恋愛漫画 評価:4点【羽海野チカ】

1. ハチミツとクローバー 2000年代前半に一斉を風靡した少女漫画。 著者は羽海野チカさんで、現在は白泉社の月間漫画雑誌「ヤングアニマル」で青春将棋漫画「3月のライオン」を連載されています。 10巻完結ながら累計発行部数は800万部に達し、アニメ化と実写映画化も果たしているなど、名実ともに堂々たる人気作品である本作。 2度の掲載紙休刊を乗り越えて連載が続いた作品でもあり、マイナーな掲載紙出身ながら大ヒット作にまでのし上がった経緯にもドラマを感じさせます。 そんな本作を今更ながら読了したのですが、評判や販売実績に値するような、素晴らしい感動作でした。 多様な登場人物たちの恋模様と夢の探求、もがき続ける中で生まれる葛藤が濃密に描かれており、とにかく一話一話の盛り上がり度合いが著しく高い作品です。 中だるみや「捨て回」のような話が存在せず、まさに人生のハイライトを駆け抜けているような、甘くて苦い青春のひとときを自分自身が経験したかのように錯覚させられる名作です。 2. あらすじ 物語の主な舞台は浜田山美術大学。 東京に存...
ママレード・ボーイ

【青春恋愛】漫画 「ママレード・ボーイ」 吉住渉 星1つ

1. ママレード・ボーイ 1990年代、毎月250万部近い発行部数を誇っていた全盛期の「りぼん」で看板級の人気を持っていた少女漫画。 累計発行部数は1000万部以上、アニメ化及びドラマ化も果たしており、時代を代表した作品の一つだと言えるでしょう。 しかしながら、個人的な感想としては凡作を下回って駄作という印象。 物語として感動するポイントが全く見当たらず、やっつけ仕事のような展開ばかりが繰り返される光景に辟易としながらなんとか読み切った次第です。 2. あらすじ 主人公は女子高生の小石川光希(こいしがわ みき)。 ある日、両親である小石川仁(じん)と小石川留美(るみ)から、離婚してそれぞれが新しいパートナーと結婚するつもりなのだと告げられる。 その新しいパートナーというのも、松浦要士(まつうら ようじ)と松浦千弥子(ちやこ)という夫婦。 いわば、小石川夫婦と松浦夫婦でパートナーを取り換えるという話なのである。 しかも、新しい家族同士で同居したいとまで言うのだから、光希の頭は大混乱。 あまりに無茶苦茶な両親の行動...
漫画ランキング

オールタイムベスト 「漫画」

はじめに 当ブログをご覧いただきありがとうございます。 記事数が多くなってまいりましたので、そろそろお薦め作品を纏めた記事があってもよいだろうと思い、本記事を作成することにいたしました。 全体的に辛い評価が多いと思われる当ブログですが、本記事で紹介するのは珠玉の名作ばかり。 是非、紹介記事をご覧いただき、その魅力に気づいて頂ければと願っております。  「1518! イチゴーイチハチ!」 相田裕 星4つ 【楽しく切ない青春生徒会物語】 「あずまんが大王」 あずまきよひこ 星4つ 【元祖 女子高生コメディ】 「ハチミツとクローバー」 羽海野チカ 評価:4点 【夢と片想いの甘苦い青春】 「聲の形」 大今良時 星3つ 【いじめ・再生・聴覚障がい】 「湯神くんには友達がいない」 佐倉準 星3つ 【孤独は罪か? 友達とは何か?】 「めぞん一刻」 高橋留美子 星5つ 【ラブコメの金字塔】 「トーマの心臓」 萩尾望都 星...
学習漫画・世界の伝記

漫画 「ジャンヌ・ダルク」 学習漫画・世界の伝記 星3つ

1. ジャンヌ・ダルク 集英社から発売されている「学習漫画・世界の伝記」シリーズ。 世界史上で活躍した様々な人物の生涯を漫画で紹介するというシリーズの中から、今回はたまたま興味を持って読んだ「ジャンヌ・ダルク」のレビューをいたします。 小学生向けに書かれた学習漫画だけあって非常に読みやすく、(おそらく本作の狙い通りに)ジャンヌ・ダルクの生涯について知見を深めることができました。 それにしても、本当に奇跡のような生涯で、時おり起こるまさに漫画のような展開はそれが歴史的事実であるという点において驚愕させられます。 2. あらすじ 1412年1月6日、フランス東部ドンレミ村の農家に一人の少女が生まれた。 ジャンヌと名付けられたこの赤子こそ、後にフランスの英雄となるジャンヌ・ダルク。 このとき、フランスはイギリスとの百年戦争を戦っており、戦況は劣勢。 パリを中心とする北部はイギリス側についたブルゴーニュ公の手に落ちており、フランス側を率いるシャルル王太子はシノンという町でひっそりと身を隠している有様だった。 そんな戦争の渦中...
☆☆☆(漫画)

漫画 「聲の形」 大今良時 星3つ

1. 聲の形 2013年から2014年にかけて週刊少年マガジンで連載されていた作品。 小学校における聴覚障がい者への苛烈ないじめ描写から一時は読み切りすら掲載見送りとなりかけたものの、日本ろうあ協会の許可を経て読み切り掲載に漕ぎつけ、それが大反響を生んで連載へと辿り着いた作品となっています。 さらに、2016年に京都アニメーションによって製作されたアニメ映画が大ヒットし、本作のさらなる躍進に結びつきます。全七巻の社会派漫画としては異例の総発行部数300万部超となり、漫画史にその名前を残す作品となりました。アニメ映画版は本ブログでレビュー済みです。 個人的にも、いじめた側といじめられた側の再生物語として良作だと感じました。少年漫画の王道展開を敢えて避け、世の中の都合よくいかない側面、人間の嫌な部分を描き出そうとしている側面も高評価です。 2. あらすじ 主人公の石田将也(いしだ しょうや)は小学六年生。親友の島田一旗(しまだ かずき)や広瀬啓祐(ひろせ けいすけ)と一緒に悪ふざけをして過ごすことで活発な小学校生活を送っていた。 ...
スペクトラルウィザード

漫画 「スペクトラルウィザード 最強の魔法をめぐる冒険」 模造クリスタル 星3つ

1. スペクトラルウィザード 最強の魔法をめぐる冒険 「ミッションちゃんの冒険」というweb漫画で有名になり、現在は「金魚王国の崩壊」などのweb漫画を連載するほか、同人誌即売会コミティア等で作品を発表しているサークル、模造クリスタルの商業化作品。前作「スペクトラルウィザード」の続編となっております。 「スペクトラルウィザード」の感想はこちら。 中編×3と掌編×2という構成だった前作とはうって変わって、今回は一本の長編+エピローグ的な掌編という構成。副題の通り、「最強の魔法」を巡る騎士団と魔術師たちの争いが描かれます。陰謀渦巻き、敵味方が入り乱れ、裏切りに次ぐ裏切りが起こる展開でハラハラドキドキさせながらも、その裏に流れる他者との関係性についての示唆が物語に深みを与えています。 2. あらすじ 危険な魔術書の研究により魔術師ギルドがテロ組織として認定され、科学技術集団である騎士団によって多くの魔術師が逮捕・処刑された。魔術師ギルドは解散を余儀なくされ、離散した魔術師も危険人物として追われている。 そんな中、魔術師のスペクトラルウ...
なんだこの人生

【なんだこの人生 日曜しか生きた心地がしない社畜OLの日常】労働に打ちひしがれ虚無な日々に絶望する新米社会人の苦悩 評価:2点【橋本ゆの】

1. なんだこの人生 奇妙なタイトルの作品ですが、調べてみるとTwitter発のコミックエッセイということでそれも納得できます。 橋本ゆのさん(@riko3_)という現時点で4.5万人のフォロワーを抱える人気ツイッタラー(インフルエンサー?)さんが出版する初の単行本とのこと。 ポップな雰囲気の表紙やタイトルに違わず気軽に読める内容ですが、反面、現代社会においてサラリーパーソンとして働くことの意義について考えさせられる作品でもありました。 社会から受ける暗黙の要請に応じて学校に通い、これまた暗黙の要請に応じて会社に入って働いているのに、まさに「なんだこの人生」と思ってしまうような生活を送っている方々には刺さる作品だと思います。 2. あらすじ 藤井香菜子(ふじい かなこ)は都心で働くOLで、社会人二年目。 しかしながら、キラキラした生活とは縁遠い日々を送っている。 「毎日満員電車に乗りつらい思いをして働き、土曜は一日中寝ていて活動しているのは日曜だけ……という1週間を過ごす。こんな生活が1年後も5年後も10年後もずっとずっと続く...
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