漫画タイトル「は」行

☆☆(漫画)

漫画 「蓬莱トリビュート」 鮫島円人 星2つ

1. 蓬莱トリビュート 漫画中心の出版社、リイド社が運営するweb漫画サイト「トーチ」連載されていた作品。現在も続編として「蓬莱 エクステンド」が連載されているようです。 マイナーな漫画らしくといってはなんですが、内容は中国の古典を漫画化したというもので、2~30ページかそれに満たないくらいの短編が10話収録されています。いにしえの物語らしい、独特の展開と早すぎるくらいのテンポが特徴です。 2. あらすじ ・第3話 狐の掟 墓守の男はある日、狐が犬の集団に襲われているのを発見し、狐を救助する。その晩、男の家を訪れてきたのは美しい娘。「今日はどうも助けて頂いて」。男はこの娘と恋仲になるのだが......。 ・第5話 異類の娘【虎】 官僚としての赴任先に向かう申屠澄は道中、猛吹雪に襲われる。飛び込んだ人家で申を迎えたのは半獣半人の夫婦とその美しい娘。一晩で娘と親交を深めた申は娘を連れて行ってもよいかと夫婦に頼むのだが......。 3. 感想 ハッピーエンドから後味の悪い話、切ない話までバリエーションが豊富で、中国古典由来とい...
☆☆(漫画)

漫画 「ピンポン」 松本大洋 星2つ

1. ピンポン 1996年から1997年までビッグコミックスピリッツで連載された卓球漫画です。長年にわたり根強い人気を誇る作品で、メディアミックスでは2002年に実写映画化、2014年にアニメ化、書籍としても2002年に新装版が発売、2012年に文庫版が発売、そして2014年にアニメ化記念の大判が発売されるなど、近年においてもその勢いは衰えておりません。著者の松本大洋さんも漫画好きのあいだでは知られた存在で、本作のほかに「鉄コン筋クリート」が代表作として挙げられることが多いです。 そんな作品なのですが、個人的には巷の高評価ほどの作品には感じられませんでした。確かに、独特な絵のタッチが醸し出す迫力のある試合風景は良いと感じましたが、なんといっても物語がいまいちなうえ、極端すぎるキャラクター造形がせっかくのリアリティ的良さを削いでいます。 2. あらすじ 主人公は"スマイル"こと月本誠(つきもと まこと)と"ペコ"こと星野裕(ほしの ゆたか)。二人は幼馴染であり、県立片瀬高校の1年生として同じ卓球部に所属している。しかし、練習嫌いのペコは部活をサボって遊ん...
☆☆(漫画)

漫画 「藤子・F・不二雄 異色短編集」 藤子・F・不二雄 星2つ

1. 藤子・F・不二雄 異色短編集 「ドラえもん」や「パーマン」、「エスパー魔美」といった人気作品で知られる藤子・F・不二雄。ハードではないSF設定を中心に日本の漫画界を作り上げてきたレジェンドはブラックな短編の書き手としても漫画好きに知られておりまして、選りすぐりの作品が纏められた商品としてこの「藤子・F・不二雄 異色短編集」が小学館から発売されております。 ただ、いまになって読むとやや古臭い印象は拭えません。1970~1980年代に発表された作品が多いのですが、いくつかの作品を除いては特に意外性のないブラックユーモアという感想を抱いてしまいます。もちろん、当時は斬新だったのでしょうし、こういった作品群を基礎に今日の発展した物語構築が存在するからこそ稚拙に感じるのかもしれませんが、いまなお輝きを失っていない作品たちという評価にまでは至らないだろうと思いました。 2. あらすじ 〇定年退食 息子夫婦と穏やかに暮らす老人。健康増進効果があるといって「塩コーヒー」を好み、少し遠い区役所にも健康を意識して徒歩で向かう。無邪気に遊ぶ子供たちを見る視線も温...
☆(漫画)

漫画 「プラネテス」 幸村誠 星1つ

1. プラネテス 現在連載中の「ヴィンランド・サガ」で注目を集める幸村誠さんのデビュー作。アニメ化もされており、本ブログでもレビューを書いています。 アニメ版もあまりいい評価をつけませんでしたが、漫画版はもっと悪かったというのが正直な感想。とにかく「物語」になっていないうえ、独りよがりな発想に基づく描写やキャラクターが読者を置いてきぼりにしてしまいます。 2. あらすじ 宇宙開発が進んだ近未来の宇宙。人類は宇宙の資源開発を進めており、月には常設の有人施設が置かれるまでになっていた。 しかし、同時に社会問題になっていたのがスペースデブリ(=宇宙に浮かぶゴミ)。例えネジ一本であっても、宇宙を進む船たちの速度を考えれば衝突が大惨事を生むことも珍しくない。 主人公、星野八郎太(ほしのはちろうた)はスペースデブリの回収員であり、将来は自分の宇宙船を持ちたいという夢があるものの、薄給サラリーマン生活の中では現実的でなく、燻ぶっている。 そんな中、木星往還船「フォン・ブラウン号」のクルー募集の話が星野の耳に入る。極めて高倍率で厳しい試験...
Paradise Kiss

漫画 「Paradise Kiss」 矢沢あい 星3つ

1. Paradise Kiss 「NANA」で有名な少女漫画家、矢沢あいさんの作品。祥伝社が刊行していたファッション誌「Zipper」に連載されていたという異色の漫画で、内容も普通の高校生だった主人公がファッション専門学校の生徒たちとの交流を経て変わっていくというファッション誌らしいストーリー。もちろん、登場人物たちの服装はいかにもという感じで、大阪モード学園に通っていたという矢沢さんの面目躍如だといえるでしょう。(少女漫画であっても)漫画の登場人物の服装は総じてダサいのが一般的なので、この洗練されたファッションセンスだけでもこの作品の特異性が分かるというものです。「天使なんかじゃない」のレビューではやや辛辣な感想を述べましたが、矢沢さんの作品では「現実的なふりをしたありえない学園生活」よりも「芸術家たちの日常と葛藤」を描いているものが面白いですね。 もちろん服飾面だけでなく、ストーリーもなかなか良いものだったからこその星3つです。進学校に通いながらも大学受験に意義を見いだせない主人公、全く違う世界を生きる専門学校生たちとの出会い、自分の可能性を広げていって...
☆(漫画)

漫画 「ポーの一族」 萩尾望都 星1つ

1. ポーの一族 紫綬褒章を受章した少女漫画界の生ける伝説、萩尾望都。その代表作の一つとされているのがこの「ポーの一族」です。バンパネラ(バンパイア)として永遠の命を生き続ける少年エドガーを中心に、その周囲で起こる出来事をいかにも古風な少女漫画らしいファンシーさで描いた作品。1976年の小学館漫画賞少年少女部門を受賞しております。 「トーマの心臓」のレビューでは評判に恥じない文学性から星3つをつけましたが、本作は難解な作風の悪い面が強く出てしまっているように感じられ、悪い意味で「文学」してしまっている印象を受けました。 ポーの一族 (1) (小学館文庫) posted with ヨメレバ 萩尾 望都 小学館 1998-07-01 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
母がしんどい

漫画 「母がしんどい」 田房永子 星3つ

1. 母がしんどい コミックエッセイやルポ漫画を手がける漫画家、田房永子さんの作品。強烈(不快感を与えるという意味で)な母との心の距離に悩み続ける田房さんの半生が描かれた自伝的作品です。 個人的にはかなり共感できる内容で、普通の家庭に育ってきた方々には「信じられない」というシーンもあるのでしょうが、こういった家庭が平然と存在しているということをどうか心に留めて頂きたいと思う次第です。 母がしんどい posted with ヨメレバ 田房 永子 KADOKAWA/中経出版 2012-03-23 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
ひとりずもう

漫画 「ひとりずもう」 さくらももこ 星3つ

1. ひとりずもう 「ちびまるこちゃん」で有名なさくらももこさんが書いたエッセイのコミック版です。小学校高学年~短大での漫画家デビューまで著者の半生が描かれています。 怠惰でときに信じられないくらいクズな性格の著者に共感しつつ、夢を追いかけるときの人間の強さや、友情の尊さを感じられる作品でした。 ひとりずもう 上―漫画版 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) posted with ヨメレバ さくら ももこ 小学館 2007-04-01 Amazon Kindle
スポンサーリンク