コロナ禍で所得が減少した人も多いだろうから「お金」一点張りで衆院選を戦えばそれなりの成果が挙がるのではないだろうか。
ただ、候補者選定には少し気をつけて欲しい。
参院選では重度障がい者を特定枠の候補者としていたものの、効果はやや怪しいと思われる。
障がい者は十分に「弱者」認定されており、アイデンティティ・ポリティクスの勝者側であると言っても過言ではない。
これではバラモン左翼政党との明確な違いが打ち出せず、潜在的支持者の熱意に冷水を浴びせてしまうかもしれない。
れいわ新選組があくまで注目するべきは健常者の成人男性だろう。
ポリティカル・コレクトネスの文脈において最も擁護されづらいため、バラモン左翼政党を支持するインセンティブが低いと思われる。
(付言すれば、ロスジェネ世代等であっても女性は主婦になることで低所得労働者という立場から脱している可能性が相対的に高い。中高所得者の配偶者になっていればむしろ自民党等を支持するインセンティブさえあるだろう)
だからこそ、いかにも朴訥な容姿の中年男性を候補にしてみるのはどうだろうか。
そうしてこそ十分に差別化が図れるというものである。
(ただ、近頃のアイデンティティ・ポリティクスは容姿端麗な女性やLGBTQ人材ばかりを持ち上げておしゃれさを増していく傾向にあるので、障がい者を候補者にするのも良かったのかもしれない。結果的に2議席獲得しているという事実には説得力がある)。
余談① 最低賃金の引き上げについて
全国一律!最低賃金1500円「政府が補償」
最賃1500円でも月収では24万円程度。
決して高すぎる賃金ではありません。現状が酷いだけなのです。
上掲したれいわ新選組ホームページからの引用ではあるが、よく見ると面白い数字ではないだろうか。
いわゆる大企業であっても、新卒採用で入社した社員の初任給は24万円もないことが多い。
少し年齢を重ねていっても、20代のうちは時給が2000円を少し超えるくらいなのである。
既に東京の最低賃金が1000円を超えていることを思うと、本当に「最低」な仕事の賃金と、エリートトラックに乗って就職した人々の賃金に1.5倍〜2倍程度の格差しかないことは驚きに値する。
それでも、時給2000円で働いている人の年収は平均年収を遥かに超えており、世間的には羨ましがられるはずの水準なのである。
この1000〜2000円程度の振れ幅の中で豊か/貧しいの線引きがあって、そこで利益誘導の争いが起こってしまうところに、誰もがちょっとずつ貧しくなっている社会のありようを感じてしまう。
(だからなんだという話ではある。論理的で有用な結論は特にない)
余談② 公務員数の増加について
公務員を増やします
保育、介護、障害者介助、事故原発作業員など公務員化
こちらもれいわ新選組ホームページからの引用ではあるが、なぜこれを自治労ひいては立憲民主党が強く主張しないのかは理解に苦しむ。
地方公務員の数が増えれば自治労は組織を拡大できるし、立憲民主党も支持基盤を拡大することができる。
公務員になりたい人々(多くの若者を含むが、若者に限らない)の心を掴むこともできるだろう。
彼れらもまた公務員であることを特権とみなしていて、それを自分たちだけで独占したいという気持ちがあるのだろうか。
そんなことでは支持が広がっていかないと思うのだが......。
コメント