「陽だまりの彼女」越谷オサム 評価:1点|ご都合主義的な展開と不自然なヒロインが織り成す駄作【恋愛小説】
「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」そんなキャッチコピーのもと、一時期は書店でかなりプッシュされていた作品。売り上げはミリオンセラーにまで至り、映画も大人気とのことですが、物語の構造的にちょっとこれを楽しむのは無理があるだろうという点が多くある作品で個人的には駄作だと感じました。あらすじ主人公、奥田浩介は交通広告代理店の若手営業マン。ある日、営業先のランジェリーメーカーを訪れたとき、ある女性と再会する。その女性の名前は渡会真緒。浩介と彼女はかつて中学校の同級生であった。非常に頼りなかったかつての彼女とは打って変わって、いまやデキるキャリアウーマン街道まっしぐらの真緒に、浩介は驚きを隠せない。そんな真緒も、浩介との再開を喜んでいた。かつて中学校でいじめられていたところを浩介に救われた彼女は、浩介と過ごした日々を大切に想っていたのである。社会人として出会った二人だったが、その仲が縮まるのに時間はかからなかった。無事、幸せな結婚生活が始まったのだが、しばらくすると、彼女に体調不良が頻発するようになり、身体も痩せ細っていってしまう。病院に行っても「異常なし」と診断されるが、浩介は真緒の...
コメント