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「涼宮ハルヒの溜息」谷川流 評価:1点|第1巻が持っていた斬新な魅力に急ブレーキをかけてしまった、伝説的人気シリーズの第2巻【ライトノベル】

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涼宮ハルヒの溜息
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個人的にはフィクション作品における違法行為や反道徳的な行為にはむしろ好意的で、そういった行為を上手く使うことでフィクション作品のテーマ性を高めることができるはずだと相当程度信じているのですが、さすがに、本作での反道徳的行為は意味がなさ過ぎて気分が悪くなります。

長門ながと有希ゆき古泉こいずみ一樹いつきのような超常的能力を持たない朝比奈みくるが、それでもなお未来からのスパイという役割を果たすため泥水を啜る、という構造自体は上手く活用すれば面白いと思うのですが、ただ彼女を虐めているだけではどうしようもありません。

単純に駄作であることに加え、あの「涼宮ハルヒの憂鬱」という名作の続巻がこうなってしまうのか、という点で残念さに拍車がかかってしまう作品であり、どう考えても評価1点は免れません。

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第3巻の感想はこちら

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