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【青春学園】テレビドラマ 「野ブタ。をプロデュース」 監督:釼持誠 星2つ

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野ブタ。をプロデュース
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1. 野ブタ。をプロデュース

2005年に放送され、大ヒットした学園ドラマ。

亀梨和也さんと山下智久さんのダブル主演に加え、いまはもう芸能界を引退した堀北真希さんがヒロインを務めておりました。

主演の二人が歌う主題歌「青春アミーゴ」が200万枚以上を売り上げ、甲子園の入場曲になるなど、まさに社会的インパクトがあったドラマです。

その人気は現在も衰えることなく、2020年には特別編の再放送があり、話題となりました。

そんな本作ですが、さすがに大人になってから見返すと痛々しくて見ていられないような場面や演出も多く、第2話までの鑑賞が限界でした。

しかし、寒いノリだけに頼った凡百のドラマとは違い、確かに大ヒットドラマになるべきだと思わされるような深い要素も多く、語るべき側面がある作品であるとも感じられました。

亀梨和也 (出演), 山下智久 (出演) 形式 Blu-ray

2. あらすじ

主人公は高校2年生の桐谷修二(きりたに しゅうじ)。

明るい性格でクラスの人気者だが、それは彼自身が演じている虚像に過ぎない。

彼の本当の性格は、計算高い冷徹漢。

常にゲーム感覚で生きており、教室での人間関係や自分自身のイメージも打算によって作り上げている。

そんなある日、修二の所属する2年B組に転校生がやって来る。

彼女の名前は小谷信子(こたに のぶこ)。

信子は非常に暗い性格で、クラスでもすぐに孤立してしまい、凄惨なイジメの標的になってしまう。

教室で上手く立ち回れない信子を軽蔑しながらも、どこか気になってしまう修二。

そんな修二にはいつも纏わりついてくる不思議な存在の級友がいた。

彼の名前は草野彰(くさの あきら)。

お金持ちの御曹司で、良い意味で「自分」を持っており、マイペースな性格。

独立独歩な行動が目立ち、クラスで浮いているものの、そんな姿さえ周囲から認められている。

「やりたいことがない、今まで楽しいと思ったことがない」

金持ちで何でもできるはずなのに、そんな言葉を口にするくらい退屈を持て余していた彰は、信子を学校の人気者へとプロデュースする作戦に修二を誘う。

そうして始まった、「野ブタ。をプロデュース」作戦。

様々な手法を駆使して「野ブタ」を変えていくこの作戦の実行を通じて、野ブタは着々と人気者の地位を得ていく。

しかし、プロデュースのための行動や野ブタの変化が、これまで打算的に生きてきた修二や退屈に生きてきた彰の思考や感情にも影響を与え始めて......。

3. 感想

イケメンジャニーズ&美貌の若手女優を起用したキャラクター性重視の軽薄なドラマかと思いきや、おっと思わせるような深い展開がある、という点が本作の特徴でしょう。

本作でしばしば現れる、「ゲーム感覚で陽キャを演じている人物」と「チャラい性格だが孤立を恐れない人物」といういかにもドラマっぽい性格付けの二人が、コメディ重視の掛け合いをするといういかにも「ジャニーズドラマ」な演出は一見、とても軽薄です。

そして、転校されてすぐにイジメられる信子ですが、そのテンポ感とイジメの手法は現実的というよりドラマ的で、トイレの個室に閉じ込めてホースで水をかけるなど、敢えてなのかと思ってしまうくらいステレオタイプな手法が使われています。

第1話の中盤まではそんな展開ばかりなので、これはまたつまらないドラマが始まったな、と感じるのですが、中盤からは急展開を迎え、これは期待できるぞとボルテージが上がっていきます。

そのきっかけになるのが、修二と彰が「野ブタ」こと信子をプロデュースしていこうと決断する場面。

退屈しのぎ、あるいは暇つぶしとして「野ブタ。をプロデュース」の提案をする彰ですが、彼自身もまたそれを成功させられるか否かには半信半疑。

やはり、卓越した外見や本質的な人間的魅力がないと人気者にすることは難しいのではないかという疑問も同時に持っています。

しかし、そんな彰の疑問を聞くやいなや、あまり乗り気でなかった修二の中に確信が沸々と滾ってくるのです。

中身なんて関係ない。空っぽでも上に行ける。

世の中を見てみろ、狡猾なプロデューサーたちが流行を創造して宣伝することで、社会の全てを操っているじゃないか。

まずいラーメン屋に行列をつくらせたり、たいして可愛くもない普通の女の子をアイドルとして売り出したり、上手くもない歌を流行らせたりしている。

現に俺だって、中身のない人間のくせに、明るく社交的なキャラクターを演じることでクラスの人気者としての地位を確立している。

全ては見せ方であって、中身なんて関係ない。

だから、「野ブタ。をプロデュース」だって、実現できる。

物語開始時点において、修二の歪んだ価値観はその歪んだ価値観をもとにした成功体験によってさらにねじ曲がった方向へと狂気的な進化を遂げており、そして、そんな強固でいびつな価値観が却って、常人には不可能だと思われる「野ブタ。をプロデュース」への情熱に繋がっていく。

この逆説的な展開にはなかなか脚本的な面白さがあると感じました。

確かに、クラスの嫌われものを人気者にしていく物語というのは面白そうではありますが、じゃあ、それを誰が企画して実行することにしようかと考えるとき、リアリティのある展開はなかなか思いつきません。

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