【政治学】おすすめ政治学本ランキングベスト3【オールタイムベスト】

政治学

本ブログで紹介した政治学系の書籍からベスト3を選んで掲載しています。

政治学を本格的に学びたい人のための学術書が中心となっております。

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3位 「二大政党制の崩壊と政権担当能力評価」山田真裕

2009年の総選挙(旧民主党が政権交代を果たした)を中心に、なぜ政権交代が起き、その後、なぜ政権交代が起きる気配さえなくなったしまったのか。

有権者に対するアンケート結果をもとに、その要因を統計的アプローチによって分析した学術書です。

本書では特に、選挙ごとに投票先を変更した「スウィング・ボーター」に着目し、彼らこそが政権交代の鍵になったとして「スウィング・ボーター」の属性や政策選好、各政党への支持態度の変遷を提示しております。

本書を読めば、当時民主党を支持した人々、政権交代の起爆剤となった有権者たちの実像を理解することができます。

菅政権の支持率が下がる中で野党連合は政権交代へと意気込みを高くしている状況ですが、本書を読めば「政権交代」が起こりうる状況についての学術的な造詣を深めることができるでしょう。

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2位 「現代日本の政党政治」濱本真輔

中選挙区制から小選挙区比例代表制への歴史的移行を果たした1990年代の政治制度改革。

そんな政治制度改革が政党や政治家の行動にどのような影響を与えたのか(与え続けているのか)を検証した学術書となっております。

中選挙区制の結果として生じていた派閥中心人事や族議員化、利益団体の強い影響は果たして取り除かれたのか。

そして、政党という塊中心の政治体制への移行はどの程度達成され、どの程度未達であるのか。

それらが統計的に分析されており、現時点における政治制度改革の成果を総決算した書籍としては最上の質を誇っております。

学術書だけあって、読みこなすには政治学についての前提知識が少しばかり必要とされますが、手前味噌ながら本ブログの本書感想記事をご覧頂くとそのあたりも補いながら読み進められると思います。

政治学についての知識をある程度有していて、学問としての本格的な政治学本を読みたい方には是非、お薦めしたい一冊です。

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【選挙制度改革を検証する】教養書「現代日本の政党政治」濱本真輔 評価:4点【政治学】
大阪大学准教授の濱本真輔さんによる著作で、専門的な内容がふんだんに盛り込まれたいわゆる学術書にあたる本です。その内容は、小選挙区比例代表制への移行を中心とした、1990年代の政治改革の効果を検証するというもの。二大政党制を志向し、派閥を中心とした分権的党内調整によってではなく、首相や党執行部による政策決定を目指した政治改革の現時点までの経過と結果が様々な観点から論じられております。全体的にやや散漫で決定的なことが書いていない(導出できていない)なと思う部分もありましたが、政党を取り巻く制度が各アクター(特に政治家)をどう動かすのかという視点に興味のある方で、ある程度、政治学について下積み的知識がある方にとっては面白く読める本だと感じました。目次序章 本書の目的第1章 選挙制度改革と現代日本の政党政治第2章 議員、政党組織、政党政治第3章 小選挙区比例代表並立制の定着第4章 政党中心の選挙環境への変容第5章 個人中心の選挙区活動、選挙運動の持続第6章 族議員の変容第7章 分権的政党内制度の変容と持続第8章 事後調整型政党政治の持続第9章...

1位 「分裂と統合の日本政治」砂原庸介

3年ほど続いた民主党政権期を除き、日本の政治は所謂「自民一強」体制が常態化しております。

中選挙区制と決別し、二大政党制を志向した小選挙区比例代表並立制になってからもこのような状態が続き、最近では社会党が第二党だった時代よりも更に「野党分立」度合いが強くなっていることに意外だという感情を抱いている方も少なくないかもしれません。

本書のテーマはまさにその点であり、なぜ政党がバラバラに「分裂」してしまったり、あるいは、様々な意見や立場を持つ議員が存在する中でも「統合」できていたりするのか、つまり、現代日本の政治体制における、政党に対する求心力と遠心力が分析された学術書になっております。

本書では特に、地方選挙に残存する中選挙区制の存在と、想像以上に強力な権限と「格」を持つ知事や市長という地位の存在を軸に、とりわけ野党勢力に対してかかってしまう遠心力の説明に重点がおかれています。

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