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【中森明菜】「セカンド・ラブ」という曲の歌詞に感動した話【昭和歌謡】

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1980年代アイドルの筆頭といえば松田聖子さんが挙げられると思いますが、松田聖子さんと双璧を成した存在として中森明菜さんも非常に有名です。

私は1980年代を生きたことがないので当時の感覚ついては造詣がないのですが、人気では常に松田聖子さんに次ぐ二番手であり、松田聖子さんが光ならば、中森明菜さんは影というような、まるで漫画の設定かと思われるような対称性を持つ二人だったようです。

そんな中森明菜さんのサードシングルにして代表曲が「セカンド・ラブ」という曲です。

歌詞の冒頭、私が感動した箇所を引用しましょう。

恋も二度目なら 少しは上手に
愛のメッセージ 伝えたい

たったこれだけのフレーズなのですが、恋愛について歌った女性歌手の曲としては非常に斬新な表現になっています。

通常、恋愛について歌った曲は2種類に分けられます。

一つ目は、積極性や性愛に対する奔放さを前面に押し出した曲です。

女性が男性に対して積極的にアプローチをかける様子だったり、世間の目や抑圧的な価値観に反抗してでも性的な事柄への素直な欲求を表明する自分、というものが表現されます。

中森明菜さんもセカンドシングルである「少女A」はこのタイプの曲だったようです。

二つ目は、受動性や処女性を前面に押し出した曲です。

好きな人の一挙手一投足が気になるのに、なかなか声がかけられない、恋愛的なことが恥ずかしくさえある、という純情さが表現されていたり、無垢な(あるいは無知な)少女の「初めての恋」にまつわる清純な緊張感が表現されます。

しかしながら、本曲「セカンド・ラブ」の冒頭歌詞は、二種類の中間を突きながら「セカンド」であることの固有性を巧みに示しています。

恋も二度目なら 少しは上手に
愛のメッセージ 伝えたい

「初めての恋」ではないわけですから、恋する自分に恋をしているような、そんな独りよがりな高揚はなく、恋愛をすることそのものに対しての(中学生的な)恥ずかしさもないのです。

恋愛をしている自分を客観視し、相手の存在に重きをおいて、しっかりメッセージを伝えよう、という意気込みがそこにはあります。

しかし、まだ恋は二度目であり、百戦錬磨の魔手というわけにはいきません。

どうやったら上手く伝えられるのか、自分なりのコツをまだ掴めておらず、失敗したらどうしようという恐怖に駆られていることが感じられます。

(もしかしたら、ファースト・ラブでは失敗してしまったのかもしれません)

奔放に振り切った歌詞にもなく、初恋系の歌詞にもない。

そんな「セカンド」でしか出ない初々しさや健気さを、たった2行、たった4フレーズで濃やかに表現してしまうのは素晴らしいとしか言いようがありません。

そんな素敵な歌詞が持つ生々しい質感を、初々しさと熟練さの中間で繊細に歌い上げる中森明菜さんの歌唱も絶妙でいつまでも胸に残ります。

YouTubeのリンクを貼っておきますので、是非、ご視聴ください。

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