日本映画

菊次郎の夏

【大人になりたい夏の旅】映画「菊次郎の夏」北野武 評価:3点 【日本映画】

1999年公開の映画で、監督は北野武。 主演である菊次郎役も北野監督本人が勤めております。 暴力性の強い映画で知られる北野監督ですが、本作は不良中年男と小学生の少年がひと夏の不思議な旅を経験するロードムービー。 北野監督独特のクセが強いながらも、基本的には人情感動路線の作品です。 そんな本作を鑑賞してみたのですが、なかなか魅力的な映画でした。 物事について一面的な見方をせず、酸いも甘いもある「人間」を描こうとしている意欲作。 あまりにも清潔になりすぎた現代社会では失われてしまった人間臭さと、その中にある「大切だったかもしれないもの」について思いを馳せられる作品です。 あらすじ 小学三年生の正男(まさお)は、東京の下町で祖母と二人で暮らしている。 家庭は貧しく祖母は毎日働きに出ており、両親もいないため、夏休みだというのに正男は旅行に行くこともできない。 父親は正男が小さい時に他界し、母親は遠くに働きに出ている。 祖母からそう聞かされていた正男だったが、あまりにも惨めな状況にいてもたってもいられなくなり、正男は僅...
映画/アニメ特集

【実写映画】おすすめ実写映画ランキングベスト4【オールタイムベスト】

本ブログで紹介した実写映画の中からベスト4を選んで掲載しています。 私の好みもあり、ヒューマンドラマをテーマとした作品が多くなっております。 第4位 「ローマの休日」ウィリアム・ワイラー 【決して色褪せない恋愛映画の世界的名作】 ・あらすじ ヨーロッパ某国の王女アンは公務でのヨーロッパ周遊中にローマを訪れていた。 しかし、あまりに束縛が激しく自由がない公務生活に辟易していたアンは、監視の目をくぐり抜けて夜中のローマへと逃亡する。 そんなアンに街中で出会ったのは新聞記者であるジョー・ブラッドレイ。 アンが王女であることを見抜いたジョーは、アンとの一日デートを取り付け、その様子を密かに撮影することで大スクープを狙うことにする。 デートが始まり、意気揚々とアンにローマを案内するジョー。 どう考えても、ジョーの陰謀は全て順調に進んでいた。 二人が恋に落ちる、そのときまでは......。 ・短評 誰もが名前くらいは聞いたことがあるであろう恋愛映画の古典的名作です。 激務に耐えかねた王侯貴族が監視の目を盗...
時をかける少女

【時をかける少女】昭和の青春をノスタルジックに描く名作SF小説の実写映画版 評価:2点【大林宣彦】

1983年公開の旧い映画ですが、近年でも話題に上ることが多い作品です。 広島県尾道市を舞台にした「尾道三部作」の一作として、大林宣彦監督の代表作に連ねられています。 同監督が2020年4月に亡くなられたため、4月18日には追悼の意味を込めた再放送が行われたりもしました。 本作が恒常的に注目を集める理由として、原作である同名小説がメディアミックスの底本として定番化しており、近年においても度々リメイクされていることの影響が大きいでしょう。 2006年のアニメ映画(監督:細田守、主演:仲里依紗)、2010年の実写映画(監督:谷口正晃、主演:仲里依紗)、2016年のテレビドラマ(主演:黒島結菜)、2015年の舞台版(演劇集団キャラメルボックス)と、2000年代においてもその勢いは留まるところを知りません。 本ブログでも、原作小説及び2006年のアニメ映画版を既にレビュー済みです。 リメイクされるたびに、「時をかける少女」映像化の元祖として注目を集めるのが今回取り上げる1983年の実写映画版であり「元祖」足りうるだけの知名度を維持しな...
戦場のメリークリスマス

【戦場と友情】映画 「戦場のメリークリスマス」 監督:大島渚 星4つ

1. 戦場のメリークリスマス 第2次世界大戦下の日本軍俘虜収容所を舞台に、日本軍の士官・下士官と俘虜となっている英軍士官との奇妙な友情を描いた作品。 1983年公開で、カンヌ国際映画祭のパルム・ドール最有力という下馬評ながら受賞を逃してしまったエピソードでも有名です。 それでも、海外では英国アカデミー賞の作曲賞を受賞。 国内でも毎日映画コンクールや日本アカデミー賞といった賞を獲得しており、いまなお名作日本映画として記憶されている作品の一つです。 戦時下の太平洋という舞台の特殊性から日英豪NZ合作となっていることもさることながら、本作の特徴といえばまずもってその特殊なキャスティングにあるでしょう。 主演格の4人のうち3人が本職の役者ではないのです。 その3人というのが、当時ミュージシャンとして有名だったデヴィッド・ボウイ、イエローマジックオーケストラというバンドのメンバーとして活躍していた坂本龍一、ツービートという漫才コンビの片割れとして活躍していたビートたけし。 その名前を見るだけでも極めて異色の配役であることが理解できます。 他...
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