新世紀エヴァンゲリオン

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「シン・エヴァンゲリオン劇場版」庵野秀明 評価:2点|伝説のコンテンツにピリオドを打つ苦肉の大団円【アニメ映画】

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作の最終作であり、1995年のTVアニメシリーズから続くエヴァンゲリオンシリーズの完結作でもあります。前作である「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の感想はこちらから。そして本題である本作の感想ですが、どうにかこうにか「エヴァ」を終幕させた作品といったところ。不満点を挙げればきりがありませんが、様々な要素が散逸して収集がつかなくなっている「新世紀エヴァンゲリオン」という作品の歴史にそれなりのエンディングを用意してなんとかピリオドを打った努力だけは激賞されるべきでしょう。ここがおかしい、あれが変だ、と指摘するのは簡単なことですが、いまから「新世紀エヴァンゲリオン」を完結させにいくとして、本作よりもまともな形で終わらせることは誰が指揮をとろうが困難なのだろうと思います。あの「エヴァ」が完結したということ、そのために相応の努力が払われたのだということを確認するための、まさに古参ファンのための作品です。あらすじフォースインパクトの発生後も葛城かつらぎミサト率いる反NERV組織WILLEは各地を転戦。旧NERVユーロ支部を解放することでEVA2号機の修理パーツと8号機...
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【駄作への急落】映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」庵野秀明 評価:1点【アニメ映画】

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の感想はこちらあらすじエヴァ初号機と第10使徒との交戦により発生したニア・サードインパクトから14年が経過。葛城ミサトは反NERV組織WILLEを率い、NERVによる人類補完計画を阻止するべく戦いを続けていた。そんな中、14年振りに目覚めた碇シンジはWILLEの旗艦Wunder内部で葛城ミサトや式波・アスカ・ラングレーと再開する。ところが、二人がシンジに向ける言葉や行動は非常に冷たく、シンジは異常を感じ取る。WILLEの艦隊がNERVによる強襲を受けると、シンジは綾波レイ搭乗のエヴァ初号機と接触。初号機に連れられてWunderを脱出し、レイとともにNERVへと向かうのだった。NERVでレイとも顔を合わせ、新しい友人である渚カオル(なぎさ かおる)とも親しくなったシンジ。ようやく元気を取り戻しかけたシンジだが、4年前に起こったニア・サードインパクトとその後の顛末を知ることになり……。感想何もかもぶち壊しにしてしまったという印象です。シンジがエヴァンゲリオンのパイロットという経験を通じて大人になっていく物語としての、ヒューマンドラマとしての魅力に溢れた物語か...
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【大人になれ、オトコになれ】映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」庵野秀明 評価:4点【アニメ映画】

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」の感想はこちらあらすじエヴァンゲリオン初号機のパイロットとして幾度かの戦闘に参加し、戦果を収めてきた碇シンジ。彼の住む第3新東京市に新しいエヴァンゲリオンとそのパイロットが現れる。エヴァンゲリオン2号機と共に現れた少女の名前は式波・アスカ・ラングレー。シンジとアスカ、そして零号機のパイロットである綾波レイは共闘して使徒と戦い、勝利を得る。深まる三人の友情と、各所から寄せられる称賛にシンジは充実感を覚えていた。そんなある日、アスカがエヴァンゲリオン3号機起動実験のテストパイロットとして起用されることになる。しかし、3号機は突如暴走を開始。シンジ搭乗の初号機が3号機を止めるために出撃するのだが……。感想「序」に引き続き、少年がどのように大人になっていくかが描かれます。最序盤では精神的に幼いシンジと周囲との差が間接的に描写されることが印象的でした。3人目のパイロットとしてアスカが来日するのですが、アスカはレイとシンジのことをそれぞれ「えこひいき」「七光」と呼んで馬鹿にします。確かに、綾波レイも碇シンジも正統な手続きを踏まずに軍属となり、特別な地位であるエヴァン...
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【大人になれ、オトコになれ】映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」庵野秀明 評価:3点【アニメ映画】

1990年代に放映されたアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の劇場版であり、原作を再構築(リビルド)した作品として製作されております。90年代の作品ではあるものの、凄まじい人気はいまでも健在。現実世界でも様々なコラボが行われているため、アニメ好きという方でなくとも名前くらいは知っているのではないでしょうか。そんな名作のリメイクである映画シリーズは4部作となっており、これまで3作品が公開されております。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」舞楽における幕構成の概念「序破急」からタイトルが取られており、公開年はそれぞれ、2007年、2009年、2012年と、長い時間をかけて製作されているシリーズになっております。ファンの方々の忍耐強さと、人気の根強さが伺えますね。そんな三作品を視聴してみたのですが、特に「序」と「破」は良作だと感じました。頼りなくて幼稚な自己認識・世間理解しか持っていなかった少年が大人の「オトコ」になっていく。その過程を生々しく迫力満点に描写している側面に文学性すら感じる作品です。(本記事では「序」の感想を述べ、「破」以...
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