玄侑宗久

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玄侑宗久

【介護と再生】小説「龍の棲む家」玄侑宗久 評価:1点【純文学】

臨済宗の僧侶にして芥川賞作家である玄侑宗久さんの作品。母親に先立たれた父親が認知症となり、その介護を行う息子と、偶然の出会いからその介護を手伝うことになった元介護士の女性が主な登場人物。僧侶らしい題材、とまで言ってしまうのは偏見かもしれませんが、現代らしい、地味ながら重大な介護という営為を通じて人間の出会いと成長を描いています。とはいえ、その内容は予想以上に無風な物語で、それでいいの、と思ってしまうくらい盛り上がりに欠けます。そもそもが落ち着いた題材とはいえ、ここまでドラマに欠けた面白みのない小説もないだろうと感じました。あらすじ父親が認知症になり、徘徊するようになった。兄である哲也から電話でそう告げられた幹夫は、経営する喫茶店を閉じて実家に戻ることを決断する。毎日行われる散歩という名の徘徊に付き添ううちに、ふと立ち寄った公園で幹夫は佳代子という女性と出会う。以前は介護の仕事をしていたが、現在は無職だという佳代子。父親とのコミュニケーションを巧みにこなす佳代子の姿を見て、幹夫は佳代子を介護士として雇うことにするが……。感想元々は実力のある介護士だったものの、一つの大きな失敗がショックで...
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