小説作家名「あ」行

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☆☆(小説)

小説 「高野聖」 泉鏡花 星2つ

1. 高野聖明治後期から昭和初期にかけて活躍した小説家、泉鏡花の代表作です。泉鏡花は観念小説や幻想小説の書き手として知られ、水木しげるによる漫画化作品や、金沢市主催の泉鏡花文学賞にその名を残しています。本作は今でいうところの伝奇ホラー(+ミステリ)といったところに当たる作品。ストーリー自体は平凡でしたが、時代を考えると先鞭として評価が高いのも頷けます。歌行燈・高野聖 (新潮文庫)posted with ヨメレバ泉 鏡花 新潮社 1950-08-15AmazonKindle楽天ブックス
☆☆☆☆☆(小説)

小説 「砂の女」 安部公房 星5つ

1. 砂の女もっと長生きしていればノーベル文学賞を受賞していたとも言われる、日本文学界の巨人の一人、安部公房の代表作です。二十以上の言語に翻訳され、1967年度のフランス最優秀外国文学賞を受賞しただけあって掛け値ない傑作でした。砂に囲まれた生活という特異な状況をてこに、現代社会に生きる意味を再解釈したともいえる本作。その威力に、読めば魔術的な感動を覚えること間違いなしの名作です。砂の女 (新潮文庫)posted with ヨメレバ安部 公房 新潮社 2003-03AmazonKindle楽天ブックス
☆☆☆(小説)

小説 「砂漠」 伊坂幸太郎 星3つ 

1. 砂漠仙台に立地する大学を舞台にした青春群像劇です。2004年から2016年まで13回の本屋大賞のうち、大賞1回、ノミネート6回、ノミネート作品10作品を誇る伊坂幸太郎さんの作品の中では賞に縁のない本作ですが、洒脱でテンポも良く、期待通りの面白さでした。砂漠 (新潮文庫)posted with ヨメレバ伊坂 幸太郎 新潮社 2010-06-29AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo
☆☆☆(小説)

小説 「ディアナ・ディア・ディアス」 新井素子 星3つ

1. ディアナ・ディア・ディアスSFやコバルト系の作品が有名で、当時としては斬新な文体で小説界に衝撃を与えた新井素子さんの(隠れた?)佳作です。新井さんの小説はライトノベルの草分け的存在と言われますが、むしろテンプレートが重要視されつつある近年のラノベとは明らかに一線を画す、いつ読んでも新鮮さが失われない作品です。ディアナ・ディア・ディアス (徳間文庫)posted with ヨメレバ新井 素子 徳間書店 1993-06AmazonKindle
秋山瑞人

「イリヤの空、UFOの夏」秋山瑞人 評価:5点|ひと夏の出会いと別れ、熱くて爽やかで切なくて物悲しい青春小説の傑作【ライトノベル】

夏になったら必ず読み返す、素晴らしい作品です。ボーイ・ミーツ・ガール、ひと夏の思い出、そしてUFOとくれば心をくすぐられる名作の匂いしかしないのですが、まさにその期待を裏切らない、ライトノベルが生み出した金字塔の一つと言えるでしょう。あらすじ夏休み最終日、「めちゃくちゃ気持ちいいんだぜ」と誰かが言っていたことを思い出した浅羽直之は自分が通う中学校のプールに忍び込む。しかし、そこには先客がいた。ご丁寧にもスクール水着に水泳帽という姿でプールサイドにいた少女は泳ぎ方を知らず、浅羽は水泳を教えることになる。「いりや、かな」と名乗ったその少女は、なんと翌日、「伊里野加奈」として園原市立園原中学校へ転校してきたのだ。もちろん、単なる転校生のはずがなく、その少女には大きな秘密があって......。緊迫する世界情勢と、「北」への爆撃再開。個性豊かなクラスメイト達と、学校非公認の新聞部。ちょっと「おかしな」現代を舞台に、ひと夏の冒険が始まる。感想全四巻で完結しており、第1巻~第3巻の途中までは、転校してきたちょっと変わり者の美少女、伊里野加奈が起こす騒動を中心にしたコメディタッチの連作中編が続き、第3...
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