【実写映画】おすすめ実写映画ランキングベスト4【オールタイムベスト】
2019-07
「天気の子」新海誠 評価:3点|美麗な音楽と情景描写、ハイテンポな物語が見どころの青春ファンタジー【アニメ映画】
「君の名は。」で記録的な大ヒットを獲得し、アニメーション映画監督としての名声を一気に高めた新海誠監督3年ぶりの新作。今月(2019年7月)に封切られたばかりの作品ですが、既に「君の名は。」を超える速度で興行収入を伸ばしているという情報まであるほどで、映画ファンの新海誠監督に対する期待の高さが伺えるところです。凡庸な少年と天気を自在に操ることのできる少女のボーイ・ミーツ・ガール物語という触れ込みでしたが、公開初日に大雨からの晴れという天気が実際に起こったりと、まさに現代日本を覆う異常気象の片鱗とマッチした点でも天命に恵まれた作品になりました。当ブログでも「君の名は。」については2回ほど記事にしており、本作「天気の子」についても公開を楽しみにしておりました。また、同監督の作品では2013年公開の「言の葉の庭」も記事にしております。そんな「天気の子」ですが、感想としてはストーリーが中の上、キャラクターの魅力は中の中から中の下といったところでしょうか。ただ、演出やテンポといった面では相当優れていたほかうえ、他の側面においても要素要素を見れば魅力的な点も多々あり、それゆえ評価3点(平均を超える作...
小説 「その日、朱音は空を飛んだ」 武田綾乃 星1つ
1. その日、朱音は空を飛んだ大学在学中に「今日、きみと息をする」で日本ラブストーリー大賞の「隠し玉」を射止め、大学生で小説家デビューを果たした武田綾乃さんの作品。本作で吉川英治文学新人賞の候補になるなど、新進気鋭の若手作家として注目を集めております。代表作はなんといっても「響け!ユーフォニアム」シリーズでありまして、本ブログでも何度か取り上げてきました。そんな「響け!ユーフォニアム」シリーズの合間に出版された本作ですが、全体としては非現実感やあまりの極端さが強く前面に出てしまっていてイマイチだったという感想。確かに、極端に個性的なキャラクターを出せば突飛な行動を起こしてくれるの物語に起伏はつきますが、そこに読者として感情移入しスリルを感じられるかといえば難しいところ。変わった性格のいかにもフィクション的登場人物が変わったことをするだけの話であり、小説としての技巧や物語から受ける驚きは薄いものでした。2. あらすじ舞台はとある進学校、ある日、 2年生の川崎朱音(かわさき あかね)が屋上から飛び降りて自殺してしまう。何者かが撮影した自殺時の動画がインターネット上に拡散され、いじめの可能性...
漫画 「ゴールデンライラック」 萩尾望都 星2つ
1. ゴールデンライラック本ブログでも既に2作品を紹介している萩尾望都さんの作品。往年の少女漫画家らしい、近世ヨーロッパを舞台にした恋物語です。萩尾さんの中では有名な作品ではありませんが、文学作品のような味わいや構成にはやはり萩尾さんらしさがあります。紹介済みの2作品は以下の通り。本作の評価は「トーマの心臓」より下、「ポーの一族」よりは上、本ブログで「普通」を表す星2つとします。ひねりが少なく、良い意味では定番・王道という印象、悪い意味ではやや退屈という印象を受けました。2. あらすじ両親を亡くし、親戚中をたらい回しにされていたビリー・バン。そんなビリーを引き取ったのは裕福なスタンレィ家。そこでビリーが出会った少女こそヴィクトリアであり、ヴィクトリアはビリーの初恋の人になる。もらわれ子であるものの幸福に過ごしていたビリーだったが、ある日、ヴィクトリアの父が倒れ、運営する銀行が倒産したことを機に生活は一変する。一家は小さなアパートに移り住み、ビリーとヴィクトリアは幼くして働きに出なければならなくなってしまったのだ。貧しさに耐える生活の中、ヴィクトリアは当初、ホテルのメイドとして雇われて...
アニメ映画 「きみと、波にのれたら」 監督: 湯浅政明 星2つ
1. きみと、波にのれたら今月(2019年6月)公開されたばかりのアニメ映画で、監督は湯浅政明。初期の「クレヨンしんちゃん」や「ちびまる子ちゃん」における特徴的な作画で知られ、近年はアニメ映画の監督として精力的に作品を発表しています。当ブログでも「夜は短し歩けよ乙女」と「夜明け告げるルーの歌」の記事を書いています。ヒーロー及びヒロインの声優にGENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太と元AKB48の川栄李奈を起用し、湯浅監督としては珍しいストレートな恋愛ものという触れ込みだった本作。ストーリーは凡庸で、台詞回しとファンタジー設定はちょっと無茶という印象を受けました。2. あらすじ大学入学を機に引っ越した向水ひな子(むかいみず ひなこ)。サーフィンが大好きで、マンションも海の見える場所を選んでいた。しかし、引っ越し早々、マンションは火事に遭ってしまう。迫る火の手から命からがら屋上へと向かったひな子を救ったのが消防士の雛罌粟港(ひなげし みなと)。惹かれ合い、恋人なった二人だが、ある日、港は海難救助で命を落としてしまう。意気消沈するひな子。しかし、ひな子が港との思い...