美術

ハチミツとクローバー

【ハチミツとクローバー】甘くて切ない「夢」と「片想い」の青春恋愛漫画 評価:4点【羽海野チカ】

1. ハチミツとクローバー 2000年代前半に一斉を風靡した少女漫画。 著者は羽海野チカさんで、現在は白泉社の月間漫画雑誌「ヤングアニマル」で青春将棋漫画「3月のライオン」を連載されています。 10巻完結ながら累計発行部数は800万部に達し、アニメ化と実写映画化も果たしているなど、名実ともに堂々たる人気作品である本作。 2度の掲載紙休刊を乗り越えて連載が続いた作品でもあり、マイナーな掲載紙出身ながら大ヒット作にまでのし上がった経緯にもドラマを感じさせます。 そんな本作を今更ながら読了したのですが、評判や販売実績に値するような、素晴らしい感動作でした。 多様な登場人物たちの恋模様と夢の探求、もがき続ける中で生まれる葛藤が濃密に描かれており、とにかく一話一話の盛り上がり度合いが著しく高い作品です。 中だるみや「捨て回」のような話が存在せず、まさに人生のハイライトを駆け抜けているような、甘くて苦い青春のひとときを自分自身が経験したかのように錯覚させられる名作です。 2. あらすじ 物語の主な舞台は浜田山美術大学。 東京に存...
百日紅

【百日紅】葛飾北斎とその娘が主人公。江戸時代を舞台にした連作短編漫画 評価:1点【杉浦日向子】

1. 百日紅 漫画家であり江戸風俗研究家でもあった杉浦日向子さんの作品。 杉浦さんのオリジナル作品として「百物語」と並ぶ代表作だとされています。 2015年には映画化されており、アヌシー国際アニメーション映画祭や第19回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門などで賞を獲得しております。 葛飾北斎とその娘であるお栄を中心に江戸の風俗を描く、という他にはない珍しいジャンルというところは目新しいのですが、物語は凡庸で、主人公格の二人が著名な絵師であるということもあまり活かされてはいません。 時代考証の精緻さという面で評価する人は評価するのでしょうが、決して娯楽的面白さを求めて手を出す作品ではないでしょう。 2. あらすじ 有名な絵師としての地位を確立しながらも、葛飾北斎は長屋で質素に暮らしている。 同居人は三女のお栄と居候の善次郎。 二人とも北斎の弟子であり、お栄は北斎の代筆をするほどの腕前。 善次郎も江戸の町で徐々に頭角を現してきていた。 しかし、お栄は地黒で、父の北斎にさえ「アゴ」と呼ばれるくらいに容姿が芳しくな...
スポンサーリンク