三島由紀夫

三島由紀夫

「仮面の告白」三島由紀夫 評価:2点|同性愛者であることの苦悩と官能が青年の人生を蝕んでいく【古典純文学】

「潮騒」や「金閣寺」等の作品で知られ、戦後を代表する作家の一人として挙げられることが多い三島由紀夫の著した小説。 三島由紀夫を文壇の寵児へと押し上げた記念碑的作品であり、代表作を一つ選ぶとすれば本作か「金閣寺」になるというくらいの有名作品です。 同性愛を描いた刺激的な作品ということで、私もその革新性に期待して読んでみたのですが、いまとなっては凡庸だなというのが率直な感想。 小難しい書きぶりは良くいえば芸術的で妖艶なのでしょうが、個人的には無駄に装飾的なように思われましたし、自分自身が同性愛者であることを主人公が徐々に理解しながら苦悩する、という筋書きにもそれほど衝撃を受けませんでした。 つまらないわけではないですが、今日において特段に持て囃されるべき作品かと言われれば、それは違うという印象です。 あらすじ 病弱な身体に生まれた「私」は、祖母によって外遊びを禁じられ、祖母の眼鏡に適った女友達とばかり遊ぶ幼少期を過ごすことになる。 そんな「私」はしかし、幼い頃から女性に惹かれることがなく、魅力を感じるのは専ら逞しい男性の肢体ばかりであった。 ...
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