小説作家名「か」行

加納朋子

小説 「少年少女飛行倶楽部」 加納朋子 星1つ

1. 少年少女飛行倶楽部 「日常の謎」を描いたミステリーで定評のある加納さんですが、本作は珍しくミステリー要素なし。あとがきでも「底抜けに明るい、青春物語が書きたくなりました」とあるように、中学生の爽やかな青春譚という雰囲気です。 感想としては、全体的に軽すぎるかなという印象。変わり者の集まった部活である「飛行クラブ」の活動を描いた物語なのですが、登場人物が意味もなく非現実的でいかにも「作り物」感があります。問題の解決方法も軽々しく、どこで心を動かされればよいのだろうかと思ってしまいました。 2. あらすじ 中学一年生になった海月(みづき)、幼馴染の樹絵里(じゅえり)に誘われるがまま入部することになったのは「飛行クラブ」という奇妙な部活。二人以外の部員は部長の斎藤神(さいとう じん)先輩と野球部と兼部の中村海星(なかむら かいせい)先輩だけ。「(飛行機やヘリコプターを使わず、パラシュートなどの「落下」を除いた手段で)飛行すること」を活動内容として掲げているが、実際には何もしていない。部活強制の学校で孤高を貫く神先輩が他の部活に入らないために立ち上げただ...
☆(小説)

小説 「今夜、きみは火星にもどる」 小嶋陽太郎 星1つ

1. 今夜、きみは火星にもどる 万城目学さんなどを輩出したボイルドエッグズ新人賞を受賞してデビューした小嶋陽太郎さんの作品。デビュー当時は大学生だったそうで、文体もまだまだ若いです。 しかし、作品の内容は若いというより未熟。不思議な世界観で巻き起こるちょっと文学的な何かを目指したのかもしれませんが、全体として拙い印象を受けました。 今夜、きみは火星にもどる (角川文庫) posted with ヨメレバ 小嶋 陽太郎 KADOKAWA 2017-10-25 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
☆(小説)

小説 「親友」 川端康成 星1つ

1. 親友 言わずと知れたノーベル賞作家、川端康成の少女小説です。「女学生の友」に載せられていただけあり、児童小説の趣が濃くなっております。 本当に良い児童小説は大人にも深い感銘を与えるものですが、残念ながら、本書からそのような薫風を感じることはできませんでした。 親友 (小学館文庫) posted with ヨメレバ 川端 康成 小学館 2017-08-08 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
川端康成

小説 「雪国」 川端康成 星2つ

1. 雪国 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」 非常に有名な一文から始まる、川端康成の長編代表作です。 繊細で心震える省略美、たおやかな視点と形容。それらの評価が高いのは分かりますが、ストーリーが微妙ということもあり読後の感動はそこまで強くありませんでした。 雪国 (新潮文庫 (か-1-1)) posted with ヨメレバ 川端 康成 新潮社 2006-05 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆(小説)

小説 「変身」 カフカ 星2つ

1. 変身 「審判」「城」などでも有名なフランツ・カフカの作品です。 降りかかる不条理に対して主人公が何を思い、どう行動するか。そして、それを取り巻く家族の反応とその悲しい結末。そのような描写は鋭くかつユーモアに富んでおり、文学界に新風をもたらしたのは理解できるのですが、物語の展開が「当然の結末」だらけで意外性がなく、その点の面白さが欠ける小説でした。 変身 (新潮文庫) posted with ヨメレバ フランツ・カフカ 新潮社 1952-07-28 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆(小説)

小説 「センセイの鞄」 川上弘美 星2つ

1. センセイの鞄 芥川賞作家、川上弘美さんのベストセラー小説です。谷崎潤一郎賞を受賞した「純文学」なのですが、異例なほど売れた作品。小泉今日子さん主演で映画化もされています。 大人の恋のなかにある淡くて切ない心境に感動できる一方、登場人物の現実感や物語の起伏という点ではイマイチな作品でした。 センセイの鞄 (文春文庫) posted with ヨメレバ 川上 弘美 文藝春秋 2004-09-03 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
☆☆☆(小説)

小説 「異邦人」 カミュ 星3つ

1. 異邦人 ノーベル賞作家、アルベール・カミュの代表作です。面白いと思う人とつまらないと思う人が分かれる作品ですが、私は好みです。 「当り前の感情を持つ」という、広く信仰されているに過ぎない「常識」が、まるで「道徳・正義」のように扱われる我々の社会。そこに疑問を投げかけ続ける名作であると思います。 異邦人 (新潮文庫) posted with ヨメレバ カミュ 新潮社 1963-07-02 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆(小説)

小説 「伊豆の踊子」 川端康成 星2つ

1. 伊豆の踊子 前置きはいらないほどの有名作品。吉永小百合さんや山口百恵さんが主演した同名映画の原作としても知られています。 描写の美しさは折り紙付きで、特に踊子のいきいきとした描き方には感動がありますが、物語としての含蓄や面白さがあると言われると微妙なように感じられました。 伊豆の踊子 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 川端 康成 新潮社 2003-05-05 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆☆☆☆(小説)

小説 「日の名残り」 カズオ・イシグロ 星5つ

1. 日の名残り 一人称で書かれた小説の決定版とも言えるでしょう。 戦後すぐのイギリス。旅すがら、ある英国人執事が自らの人生を回顧していきます。彼の「意識」の中のイギリス、「理想」の中の記憶に読者は引き込まれ、やがて作者の技巧に気づいたときには大きな驚嘆を得ることができます。 ブッカー賞の名に恥じない作品です。 日の名残り (ハヤカワepi文庫) posted with ヨメレバ カズオ イシグロ 早川書房 2001-05-01 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
梶井基次郎

小説 「檸檬」 梶井基次郎 星2つ

1. 檸檬 詩情豊かな作風で日本文学史に名を残す梶井基次郎の短編集です。 梶井の代表作であり、表題作ともなっている「檸檬」。人気のライトミステリシリーズのパロディ元にもなるなど引用されることが多い「桜の樹の下には」。教科書にも採用され、目にしたことのある人も多いであろう「Kの昇天」。 独特な感覚による日常の観察と、清新さと陰翳を併せ持つ文体に酔わされます。 檸檬 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 梶井 基次郎 新潮社 2003-10 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆(小説)

小説 「陽だまりの彼女」 越谷オサム 星1つ

1. 陽だまりの彼女 「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」そんなキャッチコピーのもと、一時期は書店でかなりプッシュされていた作品。 企画倒れに終わることなく、ミリオンセラーにまで至り、映画も大人気とのことですが、物語の構造的にちょっとこれを楽しむのは無理があるだろうという点が多くありました。 陽だまりの彼女 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 越谷 オサム 新潮社 2011-05-28 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
☆(小説)

小説 「いなくなれ、群青」 河野裕 星1つ

1. いなくなれ、群青 新潮社の新レーベル「新潮文庫nex」の看板作品で、「階段島シリーズ」の第一巻という位置づけの本作。また、いわゆる「ライト文芸」的なレーベルだけあって、ライトノベル出身の著者が書いています。 評判も芳しく、売り上げ好調のようですが、私には受け入れかねる内容でした。 いなくなれ、群青 (新潮文庫nex) posted with ヨメレバ 河野 裕 新潮社 2014-08-28 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
☆☆☆(小説)

小説 「恩讐の彼方に」 菊池寛 星3つ

1. 恩讐の彼方に 古典の中では大御所たちと比較してあまり読まれていない感じもある菊池寛ですが、小気味よい文章にハラハラさせる構成と、なかなか面白い作品でした。 藤十郎の恋・恩讐の彼方に (新潮文庫) posted with ヨメレバ 菊池 寛 新潮社 1970-03-27 Amazon Kindle 楽天ブックス
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