☆☆☆(小説)

オールタイムベスト

オールタイムベスト 「小説」ベスト10 1~5位

1. オールタイムベスト「小説」 平素は当ブログをご覧いただきありがとうございます。 「小説」カテゴリの記事数が100件を越え、そろそろお薦め作品を纏めた記事があってもよいだろうと思い、当記事を作成することにいたしました。全体的に辛い評価が多いと思われる当ブログですが、Best10ともなるとさすがに星5つと星4つの作品が多くなります。 当ブログは5点満点で作品を評価しておりますが「評価の基準」を紹介した記事にも記載の通り、「普通」は星2つで、良作ならば星3つ、そして、星4つと5つは以下の定義に依っております。 星5つ:私を惹きつけてやまない、人生で何度も読み返したくなる名作中の名作星4つ:おおむねねどの要素をとっても魅力的な、名作・名著に値する作品 そう、当記事で紹介する作品は「名作」ばかり。これを読まずには死ねないという珠玉の「名作」たちです。是非、紹介記事をご覧いただき、その魅力に気づいて頂ければと願っております。 第1位 「砂の女」 著:安部公房 栄光ある第1位は「砂の女」。安部公房の代表作であり、二十以上の言...
☆☆☆(小説)

小説 「こころ」 夏目漱石 星3つ

1. こころ 日本文学を代表する作家、夏目漱石のそのまた代表作といってもよいでしょう。長年の高校教科書掲載作品としても有名で、書籍を手に取って読んでみたことがないという人でも教科書掲載部分の内容くらいはなんとなく覚えているのではないでしょうか。また、累計発行部数は700万部を超えており、日本で最も売れている小説であることから、書籍として手に取り通読したことがあるという人もそれなりにいるのだと思います。 そんな本書は恋愛の三角関係が物語後半の枢要を占めることもあり、殊更に恋愛小説面を強調したプロモーションがかけられることも多いように感じられます。しかし、本書の主題は「時代の趨勢と人々の『こころ』」であり、漱石自身もそれを意識して書いたという解釈が通説となっております。派手なアクションシーンや意外などんでん返しなどがあるわけではなく、ぐいぐい感情を揺さぶられるというわけではありませんが、手堅い面白さのある作品です。 2. あらすじ 東京帝国大学の学生である「私」は夏休みに訪れていた鎌倉の海岸で「先生」と出会う。ひょんなことから「先生」との交流を始めた「私」...
☆☆☆(小説)

小説 「時をかける少女」 筒井康隆 星3つ

1. 時をかける少女 1967年刊行ながら夥しい数のメディアミックスによって今日においても有名タイトルとなっている作品。その中でも、1983年に原田知世さん主演で公開された実写版と、2006年に細田守監督の指揮によって製作されたアニメ版という二つの映画が知名度の牽引役となっております。 アニメ映画は本ブログでも以前に感想を書きました。 原作たる小説は僅か100ページ余りの作品であり、文体や展開も非常にあっさりとしたものでしたが、ここが斬新だったのだろうと思わせる点がいくつかあり、派生作品がいくつもある現代だからこその読み応えがありました。 2. あらすじ ある日、中学3年生の芳山和子(よしやま かずこ)は、同級生の深町一夫(ふかまち かずお)・浅倉吾朗(あさくら ごろう)と一緒に理科室の掃除をしていた。掃除を終え、隣の理科実験室に用具をしまおうとすると、理科実験室から奇妙な物音が聞こえてくることに和子は気づく。 恐る恐る理科実験室の扉を開ける和子。しかし、和子が明けた瞬間に中にいた人物は別の扉から逃亡したようで、残っていたのは液...
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谷崎潤一郎

小説 「細雪」 谷崎潤一郎 星3つ

1. 細雪 戦前から戦後にかけて活躍した小説家、谷崎潤一郎。いまなお評価が高く、ファンの多い彼の代表作ともいえる作品が「細雪」です。新潮文庫版は上中下巻の構成で出版されておりまして、執筆に4年を費やしたという大作。映画化3回、テレビドラマ化6回という数字が文学の古典ながら世俗にも通じる魅力をもった作品であることを表していますね。 やや冗長な表現や本筋から外れたエピソードなどが多いながら、やはり読みごたえのある作品だったというのが感想です。もちろん、そういった冗長さや寄り道部分を評価する人もいるでしょうから、私の星3つという評価が低すぎると感じる人はいても高すぎると思う人は少ないのではないのでしょうか。凋落しつつある旧家の娘が結婚相手を探すというストーリーは婚活全盛の今日においてむしろ示唆的ですらありますし、人物の描かれ方の今日との対比という点でも深く読み込んでいける作品だと感じました。 2. あらすじ(上巻) 時代は1930年代、蒔岡家の次女幸子は芦屋に暮らしていた。同居するのは夫であり婿養子でもある貞之助と、一人娘の悦子、そして蒔岡家の三女である雪子に、四女...
☆☆☆(小説)

小説 「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス 星3つ

1. アルジャーノンに花束を アメリカのSF作家、ダニエル・キイスの作品で、1959年に中編として、そして1966年には長編に書き直されて発表されています。ネビュラ賞とヒューゴー賞という権威ある賞を受賞しており、日本でも2015年に新版が出るなど、定評ある古典として読まれ続けています。 感想としては、「手堅い名作」という印象。斬新な設定で唯一無二の地位を確立しており、特殊な題材ながら人を選ばない筆致には素晴らしいものがあります。一方で、これほど突飛な設定ながらあと一押しとなるようなどんでん返しなどがないところはやや肩透かしでありました。 アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫) posted with ヨメレバ ダニエル キイス 早川書房 1999-10-01 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
☆☆☆(小説)

小説 「絵草紙 源氏物語」 田辺聖子 星3つ

1. 絵草紙 源氏物語 芥川賞作家である田辺聖子さんが訳し、絵草子画家として著名な岡田嘉夫さんの美麗な挿絵が多数掲載された作品。ダイジェスト版の源氏物語が読みやすい訳で収録されており、手に取りやすい日本文学の古典となっております。 1984年の出版ですが、むしろ現代語訳としても全く古びておらず、近年の過度に崩した訳などよりはよほど読書に値するもので、源氏物語の特殊な世界を気軽に堪能するにはうってつけでしょう。 絵草紙 源氏物語 (角川文庫 (5594)) posted with ヨメレバ 田辺 聖子 角川書店 1984-01 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
竹山道雄

小説 「ビルマの竪琴」 竹山道雄 星3つ

1. ビルマの竪琴 東大教授などを歴任したドイツ文学者、竹山道雄氏が生涯で唯一記した小説です。1956年と1985年の2回にわたって映画化されておりまして、1956年版はアカデミー賞の外国映画賞にもノミネートされるなど評価の高い作品です。小説の方も毎日出版文化賞を得るなど、文学として高く評価されています。 確かに、小説としての技巧という意味では本職の小説家が書いたわけではないのだなぁと思わせられる面が多々ありますが、戦争のやりきれなさ、そして鎮魂にかける想いの描き方は出色であり、意外な視点と豊かな発想力には驚かされました。 ビルマの竪琴 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 竹山 道雄 新潮社 1959-04-17 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆☆(小説)

小説 「スタンド・バイ・ミー」 スティーヴン・キング 星3つ

1. スタンド・バイ・ミー 映画としても人気を博したスティーヴン・キングの有名作品。小説としての原題は「THE BODY」、つまり「死体」なのですが、映画に倣い、日本で出版される小説では邦題として「スタンド・バイ・ミー」が使われています。 内容としては「ひと夏の冒険」もので、ベタといえばベタなのですが、そこはさすがのキングで、まさにこの王道を彼のものとして上手く扱っています。少年から脱皮していく時期の不安、幼性からの決別がノスタルジーを喚起する形で描かれており、やや冗長な部分など見られましたが、十分に佳作といえるでしょう。 スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫) posted with ヨメレバ スティーヴン・キング 新潮社 1987-03-25 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆☆(小説)

小説 「1984年」 ジョージ・オーウェル 星3つ

1. 1984年 全体主義への警鐘を鳴らす、言わずと知れた有名小説です。不安定な政治状況から近年でもアメリカなどを中心に売り上げを再び伸ばしています。 テレスクリーンによる監視や、思考の「幅」を狭める新言語ニュースピーク、「憎悪時間」など、全体主義体制が到る悲惨な政治的状況をこれでもかと描く力の鋭さ・強さにおいては文句のつけようがありませんが、小説としてのストーリーにはやや凡庸な面もあり、評価に迷う作品です。 一九八四年 (ハヤカワepi文庫) posted with ヨメレバ ジョージ・オーウェル 早川書房 2009-07-18 Amazon Kindle 楽天ブックス
時雨沢恵一

小説 「アリソン」 時雨沢恵一 星3つ

第1巻 1-1.アリソン 「キノの旅」シリーズで有名な時雨沢恵一さんの作品で、後続のシリーズ作品群と合わせて「一つの大陸の物語シリーズ」と呼ばれています。 戦闘機が出始めごろの時代における架空の大陸を舞台に、孤児院育ちの青年男女が国を跨いで活躍する冒険活劇、というなかなか珍しいジャンル。 「剣と魔法」ならぬ「銃と戦闘機のファンタジー」という形容が相応しいかもしれません。 深い感動、というわけにはいきませんでしたが、ライトノベルというよりは往年の児童向けファンタジーを思い起こさせるポップな文体でスラスラ読むことができました。
サン・テグジュペリ

小説 「夜間飛行」 サン・テグジュペリ 星3つ

1. 夜間飛行 「星の王子さま」で有名なサン・テグジュペリの作品。飛行機乗りだった当人にとっては、こちらこそまさに本職の小説でしょう。 過酷な任務に挑戦する男たちが時代の新境地を拓いていく様子。それが淡々とした筆致で、しかし、情熱的に叙述されるのは見事でした。 夜間飛行 (新潮文庫) posted with ヨメレバ サン=テグジュペリ 新潮社 1956-02-22 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆☆(小説)

小説 「O・ヘンリ短編集(三)」 O・ヘンリ 星3つ

1. O・ヘンリ短編集(三) ウィットに富んだ物語で読者をひきつけるアメリカの作家、O・ヘンリの作品集その3です。その2の感想はこちら。 前2巻に比べるとやや威力は落ちるものの、それでも作品から漂う風格と哀愁にはただならぬものがあります。 O・ヘンリ短編集 (3) (新潮文庫) posted with ヨメレバ O・ヘンリ 新潮社 1969-04-14 Amazon Kindle
☆☆☆(小説)

小説 「異邦人」 カミュ 星3つ

1. 異邦人 ノーベル賞作家、アルベール・カミュの代表作です。面白いと思う人とつまらないと思う人が分かれる作品ですが、私は好みです。 「当り前の感情を持つ」という、広く信仰されているに過ぎない「常識」が、まるで「道徳・正義」のように扱われる我々の社会。そこに疑問を投げかけ続ける名作であると思います。 異邦人 (新潮文庫) posted with ヨメレバ カミュ 新潮社 1963-07-02 Amazon Kindle 楽天ブックス
☆☆☆(小説)

小説 「O・ヘンリ短編集(二)」 O・ヘンリ 星3つ

1. O・ヘンリ短編集(二) 著名なアメリカの短編作家、O・ヘンリの作品集その2です。その1の感想はこちら。 温かく切ない作風は相変わらず良いものです。特にこの(二)には彼の最高傑作である「賢者の贈り物」が収録されており、それだけでも読む価値があります。 二十世紀初頭のアメリカを旅する気分にさせてくれる小説です。 O・ヘンリ短編集 (2) (新潮文庫) posted with ヨメレバ O・ヘンリ 新潮社 1969-03-07 Amazon Kindle  
☆☆☆(小説)

小説 「O・ヘンリ短編集(一)」 O・ヘンリ 星3つ

1. O・ヘンリ短編集(一) 19世紀に活躍した短編の名手、O・ヘンリの作品集です。 アメリカの都会に生きる人々の哀愁と情緒あふれる生活がシニカルさと人情味をもって描かれている、そんな作品たちでした。 O・ヘンリ短編集 (1) (新潮文庫) posted with ヨメレバ O・ヘンリ 新潮社 1969-03-07 Amazon Kindle  
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