☆☆☆☆☆(小説)

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宮本輝

「青が散る」宮本輝 評価:5点|テニスと恋愛、勝利と敗北、情熱と哀愁、青春の全てを表現した最高傑作【青春純文学】

1970年代から令和の現在にかけて第一線で活躍し続ける純文学作家、宮本輝さんの作品。 1970~80年代には「泥の河」で太宰治賞、「螢側」で芥川賞、「優駿」で吉川英治文学賞を獲得し、2010年代にも「骸骨ビルの庭」で司馬遼太郎賞、「流転の海」で毎日芸術賞を獲得しており、その勢いは留まるところを知りません。 その功績が認められ、2010年には紫綬褒章、2020年には旭日小綬章を授与されるなど、格の違う文化的功労者という立場を確固たるものにしています。 そんな宮本輝さんの作品の中でも、本作は無冠の作品。 松田聖子さんの「青いフォトグラフ」を主題歌にドラマ化がされており、人気作であることは間違いないのですが、宮本さんの代表作と呼ぶ人はすくないでしょう。 しかしながら、私の個人的な読書経験史上において、本作は一、二を争う名作として燦然と輝いております。 新設大学の一期生として入学した主人公を中心とした、せつなくて情熱的な青春群像劇。 「青春小説」というカテゴリにおいて、日本の小説史上1番の面白さと趣深さを持っていると言っても過言ではない作品です。 ...
☆☆☆☆☆(小説)

小説 「日の名残り」 カズオ・イシグロ 星5つ

1. 日の名残り 一人称で書かれた小説の決定版とも言えるでしょう。 戦後すぐのイギリス。旅すがら、ある英国人執事が自らの人生を回顧していきます。彼の「意識」の中のイギリス、「理想」の中の記憶に読者は引き込まれ、やがて作者の技巧に気づいたときには大きな驚嘆を得ることができます。 ブッカー賞の名に恥じない作品です。 日の名残り (ハヤカワepi文庫) posted with ヨメレバ カズオ イシグロ 早川書房 2001-05-01 Amazon Kindle 楽天ブックス 楽天kobo
☆☆☆☆☆(小説)

小説 「砂の女」 安部公房 星5つ

1. 砂の女 もっと長生きしていればノーベル文学賞を受賞していたとも言われる、日本文学界の巨人の一人、安部公房の代表作です。二十以上の言語に翻訳され、1967年度のフランス最優秀外国文学賞を受賞しただけあって掛け値ない傑作でした。 砂に囲まれた生活という特異な状況をてこに、現代社会に生きる意味を再解釈したともいえる本作。その威力に、読めば魔術的な感動を覚えること間違いなしの名作です。 砂の女 (新潮文庫) posted with ヨメレバ 安部 公房 新潮社 2003-03 Amazon Kindle 楽天ブックス
秋山瑞人

「イリヤの空、UFOの夏」秋山瑞人 評価:5点|ひと夏の出会いと別れ、熱くて爽やかで切なくて物悲しい青春小説の傑作【ライトノベル】

夏になったら必ず読み返す、素晴らしい作品です。 ボーイ・ミーツ・ガール、ひと夏の思い出、そしてUFOとくれば心をくすぐられる名作の匂いしかしないのですが、まさにその期待を裏切らない、ライトノベルが生み出した金字塔の一つと言えるでしょう。 あらすじ 夏休み最終日、「めちゃくちゃ気持ちいいんだぜ」と誰かが言っていたことを思い出した浅羽直之は自分が通う中学校のプールに忍び込む。 しかし、そこには先客がいた。 ご丁寧にもスクール水着に水泳帽という姿でプールサイドにいた少女は泳ぎ方を知らず、浅羽は水泳を教えることになる。 「いりや、かな」と名乗ったその少女は、なんと翌日、「伊里野加奈」として園原市立園原中学校へ転校してきたのだ。 もちろん、単なる転校生のはずがなく、その少女には大きな秘密があって......。 緊迫する世界情勢と、「北」への爆撃再開。個性豊かなクラスメイト達と、学校非公認の新聞部。ちょっと「おかしな」現代を舞台に、ひと夏の冒険が始まる。 感想 全四巻で完結しており、第1巻~第3巻の途中までは、転校してきたちょっと変わり...
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