漫画 「母がしんどい」 田房永子 星3つ

母がしんどい
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1. 母がしんどい

コミックエッセイやルポ漫画を手がける漫画家、田房永子さんの作品。強烈(不快感を与えるという意味で)な母との心の距離に悩み続ける田房さんの半生が描かれており、自伝的作品ともいえるでしょう。

個人的にはかなり共感できる内容で、普通の家庭に育ってきた方々には「信じられない」というシーンもあるのでしょうが、こういった家庭が平然と存在しているということをどうか心に留めて頂きたいと思う次第です。

2. あらすじ

東京の下町で生まれた永子。両親との三人暮らしは一見普通の家庭のようだが、実は母がかなり異常な精神の持ち主。永子のことを常に否定し続け、行動を束縛し、態度を頻繁に豹変させては周囲に迷惑をかけ続ける始末。

そんな母とどう接したらよいのか。進学や結婚といったライフイベントが進行して悩みを抱え、世間の「親は大事」という声にも呪縛される永子はなかなか自分を大切にして生きられない。

「家庭」という牢獄、「親」という悪魔に憑かれた永子は、まともな人生を歩むことができるのか。

3. 感想

田房さんの母ほどではありませんが、わたしの母もかなりアレな感じでして、とにかくいま自分が優位に立っていると納得できていなければ収まらない人なのです。自分が優位に立てるような話題だけを選び、他者や他者が好きなものを独りよがりの視点で罵倒し、あまつさえこちらにしつこく同意を求めてくる。しかし、「親が嫌いだ」と言っても、世間では良くて変わり者、普通は「冷たい人間」だと扱われるばかりです。

そんなわけで、このコミックエッセイにはかなり共感できました。猫なで声で自分に同意するよう(擦り寄るよう)脅迫し、否定すれば奇矯な声を挙げてこちらを蔑む様は近似しております。

そのような、かなり主観寄りの視点で星3つをつけたため、普通の人が読んだら「嘘」だと思うか、かなり不快な思いをするでしょう。しかし、一種のルポタージュとして、社会的な問題を学ぶ教材として読んでいただきたいと思うのです。「家族という病気」「親子システムという拷問」。こんな表現がぴったりであるといえる側面があるのだということを、なんとか、1ミリでも感じてもらいたいのです。

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