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【エンタメ小説】おすすめエンタメ小説ランキングベスト10【オールタイムベスト】

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第9位 「アリソン」時雨沢恵一

【銃と戦闘機の王道青春冒険ファンタジー】

時雨沢 恵一 (著), 黒星 紅白 (イラスト)

・あらすじ

舞台は東西二つの国家に分断されている大陸。

東側の「ロクシェ」にある名門校、ロウ・スネイアム記念上級学校の広い庭でウィルが読書をしていると、突如、そこに二機の戦闘機が降り立った。

そのうちの一機から降りてきた女性の名前こそ、アリソン。

孤児院でともに育った、ウィルの幼馴染である。

休暇を一緒に過ごそうとするウィルとアリソンだったが、その初日から、偶然出会った老人が目の前で誘拐されてしまうという事件に出くわしてしまう。

その老人が語った言葉、「西側と東側の国境にはすごい『宝』がある」。

長い間戦争を続け、ようやく休戦協定締結にまで至った両国。その「宝」は、そんな両国の戦争を完全に終結させられる「宝」だという。

老人を攫った犯人を追うため、そして「宝」を見つけるため、二人は空へと旅立つ。

・短評

孤児院で育った二人が主人公格。

一方は上級学校(高校)の学生で、一方は空軍の戦闘機乗りというのは時代設定を上手く活かせていますね。

知識階級が少ないので主人公の頭脳が光りますし、17、8で職業(しかも、軍人!)に就いているというのもこの世界観と設定ならでは。

単純な学園モノでは、登場人物が中高生でなければならないという制約から物語の舞台が狭く、登場人物も小粒な人物になりがちです。

そして、それを打破するため、非現実的なお金持ちや、ありえない特技を持った生徒を登場させなければならないという状況に陥ってしまいます。

しかし、本作品ではその時代・空間設定により物語の舞台を広げており、なおかつ、上級学校の生徒と若い戦闘機乗りという組み合わせをある程度の自然さで出現させています。

また、物語の分類としては「ファンタジー」なのですが、魔法や超能力的な事象は出現せず、科学技術等は相当に現実準拠なので、その意味でも幅広い層が楽しめる設定になっています。(もちろん、女性の職業軍人の存在や都市の貧困度の低さ、清潔さなどはファンタジー的です)

物語の筋もあまり奇抜な点はなく、知恵と勇気で困難を突破し、宝を見つけるという王道モノ。

敵の拠点に変装して潜入したり、ドラマティックな空戦があったりと、これでもかと定番を押さえてきます。

少年少女の王道冒険譚を楽しめる作品です。

時雨沢 恵一 (著), 黒星 紅白 (イラスト)

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