小説 「アリソンⅡ」 時雨沢恵一 星2つ

一つの大陸の物語 リリアとトレイズ アリソン
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1. アリソンⅡ

前作、「アリソン」の続巻であり、お話は相変わらず、銃と戦闘機の冒険青春譚。2000年代前半における電撃文庫の幅広さを感じさせる作品でもあります。1巻の感想はこちら。

小説 「アリソン」 時雨沢恵一 星2つ
1. アリソン「キノの旅」シリーズで有名な時雨沢恵一さんの作品で、後続のシリーズ作品群と合わせて「一つの大陸の物語シリーズ」と呼ばれています。戦闘機が出始めごろの時代における架空の大陸を舞台に、孤児院育ちの青年男女が国を跨いで活躍する冒険活劇、というなかなか珍しいジャンル。「剣と魔法」ならぬ「銃と戦闘機のファンタジー」という形容が相応しいかもしれません。深い感動、というわけにはいきませんでしたが、ライトノベルというよりは往年の児童向けファンタジーを思い起こさせるポップな文体でスラスラ読むことができました。アリソン (電撃文庫)posted with ヨメレバ時雨沢 恵一 メディアワークス 2002-03-01AmazonKindle楽天ブックス楽天kobo

シリーズの重要人物であるイクストーヴァの女王フランチェスカが登場し、前回は「イイ奴」兼「かませ犬」だったベネディクト少佐が活躍するこのお話。やはり2巻のジンクスか、1巻と比べるとやや物足りない印象でした。

2. あらすじ

冬休みを迎え、イクストーヴァ(イクス)への旅行に参加していたウィルは、訓練のため、たまたまイクスに来ていたアリソンに捕まり、一日を共に過ごすことになる。そして、ひょんなことから山奥の谷に迷いこんでしまった二人は、なんと村人たちに捕縛されて監禁されてしまう。

なんとか牢屋を抜け出した二人を待っていたのは、フィオナという女性。「わたしを首都に連れてって」そう懇願する彼女とともに、ベネディクトを加えた一行は飛行機を操り首都へと向かう。

この女性の正体とは、そして、政治的危機に陥っているイクスの将来はいかに...... 。

3. 感想

女王暗殺を阻止するというのがオチになる今回は、「世界を救う」が目的だった前回と比べるとやや物足りなさがあります。加えて、1巻では斬新さがあった「銃と戦闘機のファンタジー」という点も、2巻ともなれば慣れてきて、それを活かしたプラスアルファの要素もあまり見当たりません。

「偶然出会った重要人物をテロから救う」という展開は王道と言えば王道ですが、そこにオリジナルな捻りがないことで凡庸に成り下がってしまっている気がしました。

若者たちの知恵と勇気、そして腕前が光るという筋書きにもう何か一工夫あれば、と思う作品でした。

小説 「アリソンⅢ」 時雨沢恵一 星2つ
1. アリソンⅢアリソンシリーズの最終巻で、上下巻で刊行されています。予想通りのラストでしたが、二人の仲や過去といった要素が入るぶん、前巻よりは面白かったです。第2巻の感想はこちら。アリソン〈3 上〉ルトニを車窓から (電撃文庫)posted with ヨメレバ時雨沢 恵一 メディアワークス 2004-03-01AmazonKindle 

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