アニメ 「RWBY volume4」 監督:ケリー・ショウクロス 星3つ

RWBY
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1. RWBY volume4

本ブログで継続的に取り上げている、アメリカ発の3DCGアニメーションシリーズ「RWBY」。ストーリーやキャラクター、そしてバトルアクションなど、あらゆる側面が日米折衷となっているのが特徴です。

volume3では主人公たちが通っていたハンター養成校ビーコン・アカデミーが敵の襲撃を受けて崩壊するという衝撃的な結末で学園編が終わりました。volume4からは学園の中での切磋琢磨からはうって変わり、文字通り世界を救うため旅をするという新編。期待と不安を抱きながらの視聴でしたが、それなりに面白かったので安心しました。

早見沙織 (出演), 日笠陽子 (出演), MONTY OUM (監督), KERRY SHOWCROSS (監督) 形式: Blu-ray

2. あらすじ

グリムとホワイト・ファングの襲撃によりビーコン・アカデミーは陥落。チームRWBYの4人も学業を続けることができなくなり、ビーコン襲撃によって受けた身体的・精神的な衝撃を抱えながらそれぞれの道を歩むことになる。

敵が次に狙っているのはヘイヴン・アカデミーだと聞きつけ、ルビーは亡くなったピュラを除くチームJNPRの3人とともにヘイヴンの所在地である東のミストラル王国を目指す。

父親の命により故郷であるアトラスに戻ったシュニーにはワイス家での窮屈な暮らしが待っていた。

ビーコン・アカデミーが襲撃された際、かつてホワイト・ファングで仲間だったアトラスと出会ってしまったブレイク。自身の種族であるファウナスの権利擁護団体であり、かつて自身も所属していたホワイト・ファングがビーコン・アカデミーを襲ったということ、そして、アトラスに「仲間も殺してやる」と脅迫されて傷心の中、ブレイクは安息を求めて故郷メナジェリーへと向かう船に乗り込む。

そして、ビーコン・アカデミーでの戦闘中、アトラスによって右腕を切り落とされてしまったヤンは失意に溺れながら父親のタイヤン・シャオロンと共に実家で過ごすことになる。

ばらばらになってしまったチームRWBY。しかし、旅をするルビーはもちろん、シュニーやブレイクにも魔の手が迫る。そして、父や教授たちの触れ合いの中でヤンの心境にも変化が生じてきて......。

3. 感想

離れ離れになてしまった4人の物語がそれぞれ進行するため、内容がてんこ盛りでしばしば視点が変わる構成になっております。

その中でも一応、物語の主線といえるのは主人公であるルビーを含むチームRNJR(orJNRR)の旅でしょう。敵の幹部と一戦交え、ピンチが訪れた際にはルビーの叔父であるクロウが参戦によって助けられたルビーたち。しかし、その戦いで毒を注入されたクロウを助けるべく、医者のいる町まで山中の強行軍に挑むことにる。その道中、訪れた「クロユリ村」はレンとノーラの故郷で......、という展開です。

レンとノーラの馴れ初め話はバトル漫画・アニメにありがちな話でやや退屈でした。地元の子供と異郷の子供との触れ合い。訪れるピンチと力の覚醒、助け合ったことで育まれた友情ないし愛情。いい話ではあるのですが、フィクションである以上、「このパターンね」以上の感想はありません。

また、亡きピュラが残した動画を見ながらジョーンが夜な夜な特訓を行う場面は人気シーンのようですが、これも普通だなぁという見せ方。亡くなった師匠が遺していった何かを使って弟子が切ない思いを胸に訓練するというパターンもありがちです。

加えて、クロウによる世界観解説も退屈。この世界がどのようにできて、どのような危機に晒されているのかという話を延々と一人語りするという物語作品にはあるまじき暴挙に出ます。せっかく心躍るバトルファンタジーアドベンチャー作品を見ようとして視聴しているのに、家電製品の説明書を読んでいる気分になりました。

このルビーたちの旅バートは全体的に普通過ぎるんですよね。ベタなバトル・ファンタジー・アドベンチャー作品を創ろうとすればこうなるんだろうなという2番煎じ展開ばかり。戦闘シーンでも思わずはっとさせられるような、「そうやって倒すんだ」「そんなふうに武器使うんだ」という驚きがありません。動きは派手なのですが、テンポが一定で捻った戦術もないのでやや退屈してしまいます。大声出して必殺技を決める程度のクオリティでは凡作以下になってしまいます。

続いてシュニーパートですが、これは何というか消化試合という感じでしたね。おそらく嫌なやつだろうと誰もが予想したであろう父親と弟は絵に描いたような嫌なやつで、結局、義侠心の強いシュニーは反発して邸宅から脱走する。あまりにも意外な展開というものがなさすぎます。

3番目はブレイクパートで、ここは面白い展開がありましたね。両親に反発し、過激化したホワイト・ファングでテロ活動に身を捧げていたこともあったブレイク。そんな彼女に父親が語りかける言葉はぐっと胸を衝きます。間違った道から戻ってこられるものは少ない。その後、かつて自分が身を捧げていた悪と戦おうと決意できる者はもっと少ない。声をかけづらい状況で声をかけるとき、その人がどんな人格を持っているのかが如実に表れますが、こういった台詞を入れられる脚本は物語に単なる勧善懲悪に留まらない深みをもたらしております。また、幼馴染がホワイト・ファング入りしていることが発覚するのもいいですね。根はいい人間だと知っているのに、彼女もまた道を誤っている。今度は自分が彼女に対して何をしてあげられるのか。人間は成功したり失敗しながら生き、善にも悪にも簡単に傾いてしまいます。その酸い甘いを知り、両親や仲間の温かさに触れながら心の成長を遂げてきたブレイクの行動には期待をかけながら見入ってしまいます。

最後にヤンパートですが、ここはアメリカナイズされた独自の良さが出ているなと感じました。特に父親と娘という関係の描き方ですよね。「父親ってのはみんなそんなことを言うの?」だったり、「腕と一緒に脳みそも少し落としてきたみたいだな」なんて台詞は日本の作品ではなかなか見られません。親というものを執拗に消そうとしたり妙にキャラクターナイズされた性格にしようとする作品が日本では多い中、やはり父娘関係をある程度の容量で描こうとしているところはアメリカテイストの優れた部分でしょう。

4. 結論

あまりに劇的な展開だったvolume3よりは落ちますが、良いところもあり悪いところもありで、総合的にはまずまず面白く視聴させてもらいました。なんだかんだで王道の中の独自性のようなものがちらほらあって見続けてしまいます。

早見沙織 (出演), 日笠陽子 (出演), MONTY OUM (監督), KERRY SHOWCROSS (監督) 形式: Blu-ray

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