人気小説家である森見登美彦さんの同名小説を映画化した作品で、監督は「台風のノルダ」(文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞受賞、2016年地上波放送)や「陽なたのアオシグレ」(第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品)で頭角を現してきた新進気鋭の石田監督が務めています。制作も2011年設立のスタジオコロリドが手がけるなど、インディーズ色の濃い布陣。こういった映画が大手から配給され、上映館数もそれなりに確保できるのは近年のアニメ映画ブームによるところが大きいのでしょう。

感想としては、イマイチだったが、そもそもジブリや人気版権もの(ポケモン、ドラえもん、コナン、クレしん、アンパンマン)ではないアニメ映画とはこんなものである、というところでしょうか。「時をかける少女」が当初ミニシアターでの上映のみだったということに以前触れましたが、そういったこれまでのアニメ映画が置かれていた環境ベースでは上出来の作品。しかし、細田守や新海誠がメジャーになり、数々のヒット作が生まれる中でメインストリーム化していった現在では物足りなさが大きいですね。「君の名は。」が普段アニメ映画を観ない層も巻き込んでブームを起こしましたが、その勢いの中で本作のような作品も出てくれば「こんなもんか」となり、アニメ映画のプレゼンスも妥当な位置に落ち着いてくるでしょう。

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