明日も物語に魅せられて

読んだ小説や新書、教養書の書評ブログです。
アニメや映画の感想もたまに書きます。
やや辛口ですが、本当に良いものだけを
高評価にできればと思っています。




カテゴリ: 映像作品(タイトル)

コミカルな作風ながらアニメ業界の光陰を絶妙に表現しているアニメ「SHIROBAKO」。その感想第3弾です。その①では主人公格の5人、その②では周囲の脇役(特にベテラン勢)を中心に記述いたしましたが、今回はもう少し視点を広く持ち、「お仕事」アニメとしてのSHIROBAKOに焦点を当てていきたいと思います。

宮森あおいが「武蔵野アニメーション」に就職し、アニメ業界人/社会人としての苦しみや喜びを体験していく、というのがこの物語の最も簡潔な紹介になることは前編でも述べましたが、アニメーション業界に関わらず、「仕事」一般にまつわる多くの真実を抉りだしているのがこの作品の特徴。リアルな事例を出して視聴者に生々しさを感じさせながら、フィクションのエンターテイメントとしての見せ方も優秀であり、むしろその相乗効果が傑作に仕立て上げているといえるでしょう。

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アニメ業界で働く人々を描いたアニメ、「SHIROBAKO」の感想第2弾です。言いたいことが多すぎて一つの記事には纏められず。前回は主人公格の若い女性5人について書きましたので、今回は周囲を取り巻くベテラン勢に焦点を当てたいと思います。

美男美女・少年少女アニメだらけの中で、現実的に考えてしかるべき年齢の人達がしかるべき仕事をするこのアニメ。しかも、業界は軍隊でも特殊部隊でも農業でも宇宙○○でもなく、泥臭いアニメーション業界。他の作品とは一線を画す素晴らしい労働描写がこのSHIROBAKOの持ち味です。

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名作深夜アニメランキングでも上位に入ることが多い作品で、P.A.WORKSの「働く女の子シリーズ」の第2弾という位置づけ。しかしながら、「働く女の子シリーズ」内ではもちろんのこと、同社の数ある作品の中でも抜きんでた人気を誇っています。2014年から2015年にかけて放送された作品にも関わらず、最近になって映画化の発表があり、再び盛り上がっている作品という側面もあります。

内容は評判に違わず名作といってよい出来で、「アニメ」についてのアニメとして一つの業界の魅力を効果的に描き切った作品であり、また、お仕事アニメとして働く人々の強さや弱さ、成功と失敗の感動が見事に表現されています。

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近年のアニメの中では稀に見る傑物だった「響け!ユーフォニアム」シリーズ。第2期にあたる「響け!ユーフォニアム2」の感想、前編中編に続く後編です。

前半部分とは対照的に、第2期はこの第6話以降の後半部分が非常に(粗末とまでは言わないが)凡庸な内容で、総評としてはイマイチというのが率直な感想です。

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高校吹奏楽アニメ「響けユーフォニアム2」の感想、前編に続き中編です。といっても第5話だけを取り上げるのですが、関西大会本番での演奏を描いたこの話は前後の「吹奏楽部の猛練習と繊細な人間関係という日常」とは別の角度からも語るべき題材で、前編の内容と混ぜるのは良くないと思い分けました。

近年のアニメシーンでは傑出したいわゆる「神回」と形容すべき話で、これ以降TV放映の30分アニメを作成するにあたっては必ず参照されるべき作品に「響け!ユーフォニアム」を押し上げた話だと思いました。

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高校の吹奏楽部を舞台にした青春部活物語。大学生で作家デビューを果たした武田綾乃さんの原作を、深夜アニメ界隈では大きなブランド力を持つ京都アニメーションがアニメ化した作品です。第1期の出来が素晴らしかったため、個人的にも非常に期待していた第2期でした。第1期の感想はこちら。

正直なところ第1期よりは良いとは言えず、終盤の失速が残念でしたが、それでも並大抵のアニメよりは十分に良いと言える作品で、オタク向け要素を排してより工夫すれば午後7時前後やゴールデンの時間帯に流しても評価を得られるようなポテンシャルがあるのではと個人的には思っています。

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2017年の10月から12月にかけて放送された全12話のアニメシリーズ。大きな戦争の後の荒廃した世界を旅する2人の少女が主人公で、様々な意味で深夜アニメの主流派とは一線を画しています。

結局、「少女」を起用せざるをえないという点はもちろん、絵柄も異端とはいえ「深夜アニメ」モノといえますが、静かな世界で2人だけの会話劇で進む(EDにおける声優クレジットの衝撃的な少なさ!)ことや、生や死について旅すがら自然と考えるというストーリーはなかなか良いもので、こういった作品がアニメ―ション業界に一石を投じて欲しいと思うような作品でした。

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高校の吹奏楽部をテーマにした小説/アニメ作品、「響け!ユーフォニアム」の映画になります。アニメ版の感想はこちら、小説版の感想はこちらからどうぞ。

本映画はストーリー本編ではなくスピンオフ的な扱いとなっており、脇役の二人、傘木希美(かさき のぞみ)と鎧塚みぞれ(よろいづか みぞれ)の関係にスポットを当てた作品になっております。タイトルから「響け!ユーフォニアム」を消しているあたり、独立した作品としても見て欲しいという思いが制作サイドにはあるのかもしれません。

とはいえ、内容的には「響け!ユーフォニアム」のことをかなりの程度知っていなければならないものでしたし、それどころか、本編で見られたようなアニメーション的な良さが消え失せ、ただ観念的なだけのマニア受けを狙った邦画のようになってしまっており、残念でした。

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かつて否定的な記事を書いた作品ですが、なぜこの作品が売れたかについてぼんやりと考えておりますと、なんとなく思いついたことがありましたので、「再考」と題してもう一度とりあげようかと思います。

フィクションにおける非リアリティと奇跡についての考察です。

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