歴史小説を中心に名作が多い井上靖の自伝的小説です。

外国語に翻訳された小説も多く、ノーベル文学賞候補だったいう話もあるくらい実力のある作家。本作でもその力量は遺憾なく発揮され、情動と苦悩の青春が抒情的な美しさで綴られています。

ややご都合主義的な場面や詩情を優先したあまりの非現実的な描写も見られますが、全体としてはかなりの良作です。

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