「カリフォルニア物語」や「BANANA FISH」、最近だと「海街diary」で有名な吉田秋生さんの1巻完結オムニバス漫画。

以前に紹介した映画「櫻の園」の原作でもあります。
http://blog.livedoor.jp/syohyoumeisaku/archives/23582976.html

表現方法や空気感は良いものがありますが、80年代の価値観を基軸に思春期の女性の葛藤を描く、というベタな内容に終始してしまっているのが辛いところです。



〇あらすじ

舞台は中高一貫の女子高、桜華学園。演劇部では、創立記念日に「桜の園」という劇を演じることになっているその演劇部に所属する中野敦子は付き合って一年になる彼氏、シンイチに押し倒されかける。

その場は拒否するものの、そろそろ肉体関係を持たなければならないのではないかと葛藤する敦子。

そんなある日、結婚を間近に控えた姉が実家に帰ってきて......。


〇感想

恋愛のこと、性交のこと、身体の成長のこと、男性とはどういう生き物なのか。少女漫画でしばしば取り上げられてきたテーマばかりですが、この作品では熱くなることなく、ほのかでたおやかな心情が描かれます。

まさに、青春の一幕、いえ、幕間の物語という印象です。

そんな少女たちの繊細な心情を描いているといえば聞こえはいいですが、ある意味、平坦な日常ものであり、わざわざ読むべきかと言われれば微妙。

後悔はしませんが、非常に心に残った、とはならないでしょう。佳作という言葉が似あう作品でした。